平安の色を今に伝える・・・藤原益夫さんのこと。明日13時より営業しております

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台風一過、夏日が戻ってきました。
昨日の大雨は 元町界隈は被害もなかったのですが
神奈川県内でも 床下浸水や土砂災害があったそうで
お見舞い申し上げます。

明日は敬老の日の祝日。
以前は15日でしたから なんだか忘れておりました。
月曜ですが営業しております。
ちょっと用事がありまして13時からの開店とさせて頂きます。
決算セールや 小物半額デーでお買物しそこなった方。
こっそりお値引きしちゃいますので(祝日ですからー)
遊びにいらしてください。
21日は火曜の定休日。23日は営業しております。

緊急事態宣言が続いて なかなか出張にも行けず
仕入れも出来ずにおりましたが
10月のはじめには京都へ行っていきます。

いくつか廻って参りますが
久しぶりに 藤原益夫さんの工房へお邪魔する予定です。
80を越えてお一人で平安の色を復元している
染織家いうより学者さんですね。
草木染の無地紬がメインですが
なかなか数も作れないし 流通していないので
ご覧になった方は少ないかと思います。
だけど 一度 実物を見てしまうと惹き込まれずにおかない
物凄い存在感があります。

手前から 日本茜、伊吹山苅安、白橡、紫根。

以前 note にも書いたのですが
前に藤原さんの工房に伺った時の覚書をこちらにも。
10月半ばころに 実際の反物をご覧頂けますので お楽しみに。
(10/8に講演があるので それが終わってから。。ということで)


紫根染です。
普通に見られる紫根染とは 全く違います。

日本産の紫根だけで糸を染めた、しっとりと深い紫の無地です。
これを蛍光灯の下で見ると青みの強い紫で
白熱灯に当てると赤みが増して見えます。
蛍光灯は月明かりの元で 白熱灯は夜の篝火の光の元で
見た色に見えるのだそうです。
紫外線の量とかに関係あるようです。
これが化学染料では 色の違いが出ません。
暗いか明るいか、だけの違いです。
どうしてそうなるのか?
植物できちんと染めると
その植物本来が持っている沢山の色素を染めることが出来、
例えば紫はその紫色の中に
黄色から紫までのいろいろな段階の色素を含んでいるので
光の波長によって 見える色素に変化があるからだそうです。
紫の場合はいろいろな色素を持っているので
変化の幅が広いのですが

↑  橡(つるばみ)で染めた場合は 色素の幅が狭いので
ほとんど色の変化が見られません

糸を染める前には 藁を燃やして出来た灰を水に漬け、
上水の灰汁で糸を煮て 染める準備をします。
この段階がきちんとされていないと
染料が上手く糸に浸透しないため きれいに染まりません。
色無地の反物は まるで後染めのようにムラがなく
全体で光沢を放っていました。
うちでも 自分で草木染をして自分で織ってられる染織家の方の作品を
いくつも扱っていますが
今までで見た、一番ムラがない色無地紬でした。
染にムラがないので どうしてるのかと伺ったところ
着物1反織るのに、9枷の糸が必要で一緒に染めるのだけど
同時に染めて同じ色に上がっても
1枷の糸は 長さは一定だけど重さが微妙に違う。
重さが違うということは糸の細さが違うということなので
9枷の糸を重さ別に3つのグループに分け、
それぞれを別の杼(緯糸を巻いておく道具)に巻き
織るときは 3つの杼を交互に通していく、と言うのです。
色無地なのに杼が3つ!
それだけの心遣いをしてこそ、ムラのない無地が織りあがるのです。

また 王朝の配色には 十二単のような、
襲色(かさねいろ)が有名ですが
他にもあ 合色(あわせいろ) 織色(おりいろ) があります。

合色は衣裳の表地の色目と、裏地の色目とのこと。
織色とは、経糸と緯糸を別々の色に染めて、
織り上げた後に生じる色目をいいます。
経糸の色と、緯糸の色の組み合わせでつくられる簡単な織物ですが
色の組み合わせで玉虫色に輝き、見る角度によって
色が変化する不思議な存在感を持っています。

上の画像は 紫根と刈安の織色。
布を動かすと角度によって紫根が浮いたり、刈安が出てきたり。
古の人は この不思議を貴んで王朝貴族の特権としたのでしょう。

前には 鮎漁の投網を織り込んだ
本物の網織(ヒゲ紬のような織り上がりです)を織られていたのですが
もう、絹製の稚鮎網が手に入らなくなり
織ることが出来なくなったそうです。

草木染の無地の反物がほとんどですが
少しだけ帯もあるそうです。
本当に素晴らしい無地紬の良さを
ぜひ ご覧頂きたいと思います。

 

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