白大島の着物美人さん。白大島紬のお話。

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連休も終わり 日常生活に戻りつつあります。
元町も今日は静かでした。
でも 母の日だったんですね。
我が家の子たちは 母の日も我関せず。
自分で自分に柏餅をプレゼントしましたよ。

今日は遠方からのお客様やお問合せでバタバタしてたら
日が暮れました。

着物美人さんは今日ではなくて5月5日のお客様です。

大輪の牡丹が美しい白泥大島紬に 山崎世紀さんの紫根染帯。
白大島は単衣の花ですね。
私も今時分に着ることが多いです。
泥大島は袷にすることが多いですが
白大島は単衣になさる方が多いです。
この頃 見ることが少なくなってしまいましたが
白大島紬について お話いたしましょう。

奄美大島で織られている白大島紬は
一度泥で染めたものを脱色して白くした
ほんのりベージュ掛かったものと
全く染めずに白いままで織り上げるものとがあります。

大島紬には 奄美のものと 鹿児島のものがあるのは
ご存知だと思いますが
鹿児島の白大島には
白泥大島、と呼ばれる白大島紬があります。
これは 昭和61年に特許を取って
「白恵泥」と商標になっているものです。
奄美から鹿児島に移って来た
恵さん、という織元が
(お笑いタレントの ほんじゃまかさんの実家です)
奄美に負けない 美しい大島を作りたい、との思いから
作り上げた独特の色艶を持つ白大島です。

奄美の泥染めはタンニンを多く含む土の泥で
テーチキによる下染めの後、
「カラスの濡羽色」と呼ばれる黒を染め上げますが
白恵泥は 薩摩焼、という
鹿児島特産の 磁器を作るのに使う土で染めます。
火山の土地でもある鹿児島には
熱から生まれた白い土があり
400年も前から 白薩摩焼として使われてきました。
これで 奄美の泥染めと同じように
染められないかと試行錯誤を繰り返し
作られたのが 白泥染めです。
薩摩焼の土の採掘現場へ何度も行っては
採取した土を様々な方法で精製し
泥染めを繰り返して 現在の鹿児島白恵泥が完成されたのです。

薩摩の白泥はとても粒子が細かく
糸を傷めることなく 糸に艶としなやかさを与えてくれます。
染め上がりは 乳白色です。
白い糸を 白に染めるのですが
染める前の糸と比べると
深く温かみのある ふんわりとした白です。
それをさらに草木染にしたものもあります。
鹿児島の大島紬は化学染料が多いのですが
藍や他の草木染も一部でなされています。

しかし現在 この白恵泥大島紬も
不況と後継者不足により 生産が止まっています。
織元と流通上にある 在庫のみで終わりです。
残念ですが 今の業界では
あちこちがこのような状況になっています。

いつの日にか沢山の方々が
着物を着て楽しむ日々が来れば・・・
また 復活することもあるかもしれませんが
一度 失ったものを復活させるには
3倍、4倍以上もの労力が必要とされるのです。

着物が消えてしまわないよう
着物を楽しんでください。
着物を着ること・・・それだけが着物を生かす方法です。
着てこそ、の着物。
箪笥にしまい込んでいないで
着てあげてください。

出雲絣の青戸さんの息子さん(秀則さん)がお亡くなりになっていたと
今日 伺いました。
お母さまを支えて歩いていた姿を思い出します。
小柄な青戸柚美江さんの倍(オーバーだけど)はありそうな
秀則さん。
重労働の藍染を担ってました。
90を越えたお母さまが残されるなんて・・・
このところ 哀しい話題が多い着物業界ですが
逆縁の話も多くて心が痛みます。

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