マニア必見!超レア自然布、ぜんまい、苧麻、丹波布。

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陽が落ちると 一気に気温が下がって寒くなりますね。
日中だけのお出掛けは良いですけど
陽が落ちても外にいるようなお出掛けには
羽織がないと寒いです。
着物は首筋、手首、足首から風が入るので
そこを防寒すれば 胴体は重ね着で温かですからね。

今日のご紹介は マニアックな愛好家のいる自然布たち。
ぜんまい紬、苧麻、丹波布の八寸帯です。

まずはぜんまい紬
山形の諏訪好風さんの本藍染の糸を織り込んでいます。

ぜんまいの綿毛・・・お分かりでしょうか?
ぜんまいの頭を包んでいる 薄茶のほわほわした繊維です。
ぜんまいが育ち切る前の ほんの一時に採取できるものですが
集めても 集めても ほんの少しです。

昔は 村の女衆が総出で 綿毛摘みをしたそうです。
トラック一杯も摘んでも 洗ってゴミを除けば ほんの一山。
しかし 手間隙かけて摘んだ この綿毛には
防湿性、保湿性があり ウールのような風合いで
北国の寒さから身を守ってくれるのです。

太鼓裏の無地はこんな感じでぜんまい糸が入っています。
絹糸にぜんまいの綿毛を巻き付けたものを緯糸にして織り上げます。
ぜんまいの綿は繊維が短いので 少ししか巻きつけられません。


きちんと並ぶ菱形が松皮みたいですね。
地色と藍のコントラストが美しい八寸帯です。

続いては 苧麻の絣入り八寸帯
苧麻ですが 太い糸でしっかり織られていて透け感はほぼありません。
春単衣から夏を通じて秋単衣まで 長くお召頂けます。

苧麻と麻の違いを聞かれますが 上布(越後上布、八重山上布、宮古上布など)は
麻ではなく苧麻の糸を使って織られています。
苧麻と麻は 糸になると似ていますが
植物としては 麻が桑科の1年草なのに対し
苧麻は イラクサ科の多年草なのです。
苧麻は績む、という大変な労力を必要とする作業の末に
糸になります。1反分の糸を作るのに数ヶ月かかるのです。
その 手績みの苧麻を絣にして織り上げられた八寸帯です。
こちらも 諏訪好風さんの手織りです。

そして丹波布。今は亡き、金子三八子さんの作です。


丹波布とは
柳宗悦氏が京都の骨董市で発掘した木綿布で
途絶えてしまっていたものです。
金子三八子(かねこみやこ)さんは
昭和29年に発足した「丹波布復興保存会」(のちの丹波布技術保存会)の
初代会長で 臨済宗大燈寺住職であった 金子道士の奥さんです。
日本伝統工芸会で丹波布を出品して8回入選されています。
丹波布の特徴は日本の木綿を用い、草木染にして
糸の産地が近かったことから くず繭からずり出した糸を緯糸に混ぜていることです。
なので 木綿としても ごわごわと部厚いのではなく
優しい風合いになっています。
この帯も 木綿?と思うほどに軽く
糸の太さから想像するよりずっと柔らかいです。
イメージと違うので 触るとちょっとびっくりされるかもしれません。

この週末は ぜひ じざいやで
珍しい布を堪能しませんか?

ところで今日は1111.わんわんわんわん。ワンコの日。ポッキーの日でもありますが
我が家のバルト君、8歳の誕生日です。
おめでたいので花を添えてみました。

12/11は クリスマスにもお正月にも使えるスワッグ作りのワークショップ開催です。

1時間程度で作れます。
詳細は今週中にアップしますので 12/11(日)空けておいてくださいね

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