仕立て上り結城紬100亀甲総絣。本場結城紬のお話。本日1時開店です。

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今年も残り10日ほどになりました。
いきなり冬になりましたねー
真綿の紬が嬉しい気温です。

仕立て上がりの本場結城紬。
100亀甲の総絣です。
ザ・結城紬。ですが今はもうこのような総絣は
ほとんど作られていません。

結城紬の魅力は軽く暖かな風合と染の堅牢さ、
素朴ながら緻密な絣の正確さが全て人の手で生みだれていることです。
結城紬には著名な作家はいませんが、
全ての工程が手仕事の技が終結した共同作業です。
最初に大切なのは真綿から手で糸を引き出すことで
熟練の技でも1反分に1ヶ月以上かかります。
また100亀甲絣だと絣括りだけで3ヶ月以上を要し
精巧な総絣になると限りがありません。1年掛かるものもあります。
下の画像は 以前結城に見学に行ったときのもの。
ご夫婦で ご主人が絣を括り、奥様が織ってらっしゃいましたが
今は もう辞められています。


結城の設計図に合わせて糸に印をつけ、そこを括っていきます。
ぴょんぴょん白い糸が飛び出してるのが絣を括った部分。
白い木綿糸で片方の糸が長くなるような結び方で括っていきます。
叩きつける独特な染め方でも括った中に染料が入り込まないよう
きっちり、強く結びます。
人によっては糸を歯で咥えて引っ張るので歯が欠けることがあるそうです。

経糸を腰で直接支える地機での織りは
結城独特の60センチもある大きな杼で
一段一段絣を合わせながら打ち込んでいく根気作業です。
これらを経て、さらに15項目の審査に合格したものだけが
本場結城紬としての証紙が貼られるのです。

仕立て上がりの 本場結城紬です。
100亀甲総絣

雲取りに ところどころ赤い絣模様は牡丹の花など。
黒に近い紺地です。

今 作ったら200万近い値段になるでしょう。
総絣だと 糸を括るのは数万から10万カ所にもなります。
現在 細い糸を引ける人も少なくなって
絣を括れる人も 織れる人も激減しています。
年間生産数が500反を切り、組合員も70人を下回っています。
ユネスコの文化遺産になっているものの 絶滅寸前なのです。
かろうじて 織り手さんはいるものの、
細い糸を引ける人、糸の下拵えをする人がもういません。
かつては 毎日行われていた織上った反物の検査も
今では 月に数回しか行われていません。

袷仕立て八掛は黒です。
寸法は

税込み44万円。
数回着用されていますが 丸洗い済です。
寒くなった今、すぐお召頂けるのが嬉しいですね。

ところで本日、
日本の絹を復活させるプロジェクトの集まりに参加させていただくため
開店を1時からとさせていただきます。
よろしくお願いいたします。

 

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