ご無沙汰でした。紫根のお話。広瀬さんの真綿帯を添えて

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ブログの更新をサボって ご無沙汰してしまいました。
実は 母が亡くなり バタバタしているところに
決算書に不備があって 税理士さんに説明するのに
資料を作るのに数字が合わなくて 四苦八苦したり。
裏の空き家では 子猫の鳴き声がして
猫捕り籠を仕掛けているのですが 捕まらず。
今さっきも 見に行ってきたたいですが
空の捕獲機が空しかったです。

そんなこんなしているうちに 冬がやって来てるし
日の出は遅く 日の入りは早くなって
1日があっという間です。
まだ 袷出してないのに・・・
羽織も出さなくちゃ。

つい この間まで暑くて麻しか着られない、と言ってたのに
真綿が触りたくなりました。
なので 今日のイチオシは こちら。
紫根染の長井紬に 広瀬さんの真綿八寸帯です。

紫根の色と きっちりした絣が美しいです。

広瀬さんは ふっくら真綿糸を大き目の網代に織り上げた優しい帯。

ここで ちょっと紫根染のお話を。

紫根は日本原種の多年草で、その名の通り 根っこに色の成分があります。
花は小さく白い花です。
沢山の色が取れるほど太い根になるには何年も掛かります。
そして 葉や実と違い 根は一度採ってしまうと
その植物自体は再生できませんので 採りすぎは厳禁です。
植物の命そのままを貰う色なのです。
万葉集の時代から大切にされ 数々歌われてきました。
有名なのは 額田王の「茜さす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る」ですね。
この時代すでに紫草が都の近郊で管理されていたと思われます。
薬用としては 解熱、鎮静、皮膚再生の効果があるとして
紫の成分を使った紫雲膏、という軟膏が江戸時代から売られています。

日本では推古天皇11年(603年)に冠位十二階を定めたときから
色による位が定められました。
一番地位の高い「大徳」を濃紫とし
以下 青、赤、黄、白、黒 にそれぞれ濃い、薄いがあったとされます。

当時、 「色」というものは 上級階級のもので
貴族、寺社、武士などの中で 意味を持つものであり、
庶民には縁のないものでした。
色、とは贅沢品であり その中でも「紫」は特に温度管理など
染める時の手間とお金がかかり、濃くするのは難しいためもあって
最上級とされたと思われますが
もちろん、その色の魅力故の最高位です。

江戸期になり ようやく町人階級にもお金を使って”色”を所有できる人たちが現れ
次第に一般町人にも 装飾品への関心が高まり
色に対する興味が広がっていくようになりました。
しかし 高価な紅花染めや紫根染めは庶民には禁じられていたのです。
高位と富の象徴である紅と紫は 庶民にとって手の出せない憧れの色でした。
そこで本物の紅、紫よりも安価な
蘇芳や藍と蘇芳で染めた「似せ紫」(にせむらさき)、
少量の紅で染められた一斤染などが庶民に親しまれました。
(一斤は約600g。深紅の唐紅には10斤の紅花が必要とされました)

今は誰でもが好きな色を楽しめる時代になりました。
ありがたいことです。
染料の希少性と 美しい色を出す技術の難しさから
今も高価な染物ではありますが
本物の紫根の色の美しさは画像では再現されませんので
ぜひぜひ実際にご覧になりにいらしてください。

山本由季さんの帯も届いていますし
この週末 ぜひいざいやに遊びにいらしてください。
ようやく落ち着いたので 着物話がしたいです。

来週は27(月)~29(水)までお休みさせて頂きます。
11/5は 山本由季さんのギャラリーへ行きますので
元町のお店はお休みです。

 

本日も、読んでいただき、ありがとうございました。

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