生繰り糸の大島紬。生繰り糸ってなに?

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今朝は涼しくて明け方の風が肩に寒いほどでした。
湿度があるので 蒸し暑いですけど
秋になったな、と身体が納得しました。
でも まあ半袖だし 店では小千谷縮ですけど。
お客様が 温かいお茶を所望されました。

今日ご紹介しますのは 生繰り糸を使って織られた大島紬です。
色の美しさはもちろん 一番に目を惹くところなのですが
触った時の しっとり感としなやかさ、軽さが違うのです。
これは 纏った時に実感します。

全貌は明日 お見せしますね。

この大島紬に使われているのが 生繰り糸、です。
なまぐりいと、とは 何かと問われましたら。
お蚕さんは 卵から孵ると4回の脱皮をしつながら35日ほどで塾蚕となり
3日かかりで絹糸を吐き続けて繭を作り、
その中で蛹となって 10~12日で蛾になって繭から出ます。
この蛹になった状態で 通常は乾燥させたり塩蔵したりして
中の蛹を殺してしまい、保存できるようにしてから糸にします。
生繰り糸は 乾燥や塩蔵を経ず、蛹が生きている時に熱湯で茹でて
7~9個の繭から引き出した糸です。
乾燥や塩蔵された繭よりも
精錬(絹糸を覆っているセリシンや不純物を除く作業)がしやすく、
絹糸本来の しなやかさや光沢に優れ、染料の乗りもよく、
織り上がった時の風合いの しっとりとした柔らかさがあります。
蚕が生きているのですから 国産の繭でしか出来ず、
糸質の良いとされる春繭のみを使用しています。
そのため糸の価格が通常の7倍はする、と言われます。

確かに この大島紬、薄くて軽いのに落ち感があり、
しっとりしています。
明日の全貌をお楽しみに。(2枚あります)

 

 

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