入院していたパソコンが戻ってきたのですが
何故だか まだ不調でして・・・
自宅から連れて来てるパソコンも だましだまし使っている状態で
更に ipadご昇天。
さてさて・・・
そんな中、爪掻き綴れ到着です。
爪掻き綴れ・・・本綴れ、とも言います。これもま絶滅危惧種です。
ほぼ中国産に押されて 国産は1割程度だと聞いています。
国産の本綴れの風合いはしなやかで締まりがいい。
中国産のは 段ボール紙みたいにガチガチか
逆にふにゃふにゃで締めにくいようです。
本物を触ってその感触を覚えてください。
1つ1つ手織りで その人の癖が出てしまうのも本綴れなので
織った人ごとに微妙に風合いが違います。
また 同じデザインを織っても 色の作り方は織る人に任されているので
出来上がりが微妙に異なるのも面白いです。
その本綴れ、
柄の色ごとに 小さな杼を使って織るのですが
経の色と色の堺には糸が渡らない、という特徴があります。
なので 色の境目には「はつり」と呼ばれる隙間ができるのです。
丁寧は仕事は その「はつり」に糸を掛けて隙間を繋ぐ手間をかけています。
白と緑、 緑と茶の 色と色の経部分に隙間があって そこを所々繋いでいるのが判ります。
また 本綴れは柄が裏表同じです。
ただし糸の処理を裏側でするので 裏には糸が飛び出しています。
万が一、お太鼓を汚してしまって 裏まで汚れが通っていない場合は
裏表を返して 裏に出ている糸を表側に引き出して
今までの裏を表として使うことが出来るのです。
これは 他の織にはない大きな特徴ですね。
他にも 経糸が見えない織り方、とか
いろいろ 綴れの蘊蓄はあるのですが
明日は 日本に一人しかいない、という
「スカラ」仕立について と 今はほとんどない「単帯」についてお話いたします。
どんな柄でも1つづつ織れるのが本綴れなので
こんなのもあります。