夏物

絽の小紋、絽の訪問着。24日は14時開店です

あっついです~
夜中でも湿度があってムシムシベタベタ。
こういう日は 上布類を仕立てるにはベストですが
空気が重くて しんどいです。

今日、24日は午前中に日本橋方面に用がありまして
店に戻るのが13時過ぎると思います。
14時開店とさせていただきます。
よろしくお願いいたします。

すぐに着られる仕立上がりの絽の着物を2点ご紹介です。
1つ目は 絽の訪問着。お茶会に如何でしょう?

夕方撮影で ちょっと暗く写ってしまいましたが
クリーム色に 薄紫を基調にした手描き友禅です。
身丈 4尺1寸
裄  1尺7寸5
前幅  6寸7
後幅  7寸5
 1,2回着用 丸洗い済   55,000円。

帯は 絽つづれに流水の刺繍   特価110,000円

もう1つは ある意味定番 ほたる絞りの絽小紋

これも 少し暗くなってますが 薄いグレーです。

ここでは 帯をちょっとゴージャスに刺繍袋帯にしていますが
もっとカジュアルなコーデでも可愛いです。
身丈 4尺1寸
裄  1尺7寸5
後幅   8寸
前幅   6寸6
袖丈  1尺2寸5
丸洗い済  33,000円

帯は 絽つづれ菊刺繍袋帯 特価110,000円

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金魚さん里親募集! 仕立付き半額でっ!

昨日書くのを忘れたんですけど 昨日は夏至でしたね。
今日からは ちょっとずつ陽が短くなっていく・・・
本格的な夏はこれからだけど
ちょっとだけ さびしい気持ちになったりもします。

今年こそ 夏を満喫するために
夏着物を思いっきり楽しみましょう!
コロナで なかなか嫁入り先が見つからなかったうちの金魚ちゃん。
今年こそ 太陽の下に連れ出してあげたいです。
半額で お仕立ても付けちゃいますから
どなたか~~~~ 連れてってぇ~~~~~

ポニョみたい、と言われますけど
れっきとした 本歌がありまして(歌じゃないけど)
日本画の神坂雪佳(かみさかせっか)描く
「金魚玉図」です。
真向きの金魚がユーモラスですね。
柄の回りをよろけ織で透け感を出しています。
特に太鼓裏は水色の別配色で金魚の後側から透けて水の中感を盛り上げています。

前には涼やかな銀糸の水草。

夏の太陽に負けないインパクトがあります。
貴女の夏のアイテムに ぜひ お仲間に入れてください。

小千谷縮は ピンクストライプ。

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今年こそ夏を楽しむ!麻のお手入れ方法について

蒸し暑いような 肌寒いような?
何を着たらよいのか悩ましい季節です。

コロナでここ2年ほど 夏着物でのお出かけが
ほとんど出来ませんでした。
コロナが無くなった訳ではないけれど
きちんと予防して 今年は夏きものを楽しみたいですね。
まだ夏きものデビューしてない方は
今年はぜひ、麻もので夏着物をはじめてください
麻襦袢の上に小千谷縮。
あれ?と思うほど 涼しいです。
夏きものってこんなに楽なんだーって
目からウロコぼろぼろですよ。
そして 小千谷縮などの麻の嬉しいのは
着て涼しいのはもちろん、お手入れが楽なことです。
汗の季節、着物のお手入れを考えて
夏着物を躊躇っていた方は
お手入れ方法が判れば
夏着物のハードルがずっと下がることでしょう。

こんな小千谷縮、着てみたくありません?

マゼンダ色の小千谷縮に 麻八寸、 足元は猫下駄で。

小千谷縮なら
レースの足袋に下駄履きにしてカジュアルダウンも楽しめます。
猫下駄。

半幅でも。

半幅は 帯揚げ帯締めなしで つまみ細工クリップでワンポイント。

こんな可愛い小千谷縮も 自宅でザブザブ洗えちゃいます。

夏着物(麻)が怖くなくなるお手入れについて、です。
麻は人類が用いた世界最古の繊維とされており、
エジプトを中心に発達して、ヨーロッパ全土へ広がっていきました。
麻の特性は 水分の吸収性が良い水分の吸湿性・発熱性がもっとも早い。
熱伝導率に優れているので発散性に優れている。
腰があり丈夫 強度が強く、水に濡れても問題無く使用出来る。
折れジワがつく 弾性が乏しいため通常の繊維よりシワになりやすい。
などがあります。
お手入れの時にはこの特性を考慮して行ってください。

麻の着物やお襦袢、この季節は汗ばみますから
数回着たら洗ってみましよう。
まず、きちんと畳みます。
丁寧にするなら 畳んだ後に動かないよう
ザクザクと数箇所縫い止めておきます。
洗面台やタライ、バスタブなどに
畳んだ着物(襦袢)を漬け込みます。
この時 必ず水を使用してください。
お湯を使うと縮んでしまいます。
漬けたら優しく押し洗い。
麻はこするとケバ立ちやすいのでもみ洗いはしません。
衿や袖口の汚れが気になったら
繊維に沿って指で汚れをしごき出すようにしてください。
よほど汚れていなければ水だけで汗は充分落ちます。
汚れが気になる場合には
極薄くお洒落洗い洗剤を溶かしておきます。

洗い終わったら良く良くすすぎます。
残った洗剤は後々のシミの原因です。
畳んだまま洗濯ネットに入れて脱水30~40秒!
それ以上脱水するとシワシワのくちゃくちゃになってしまいます。
必ず 水分の残っている状態で脱水を止めてください。

脱水したらハンガーにかけて陰干しです。
水がポタポタ垂れますので
最初はお風呂場などで水が切れるまで干しておいてもいいですね。
袖口までちゃんとある着物用ハンガーに
パンパンと手で叩いてシワを伸ばしながらかけます。
繊維にそって優しく引っ張ったり叩いたりしながら
伸ばしますが 特に襟元は厚くなっているので
念入りに伸ばしてください。

麻は数時間で乾きます。
パリパリになる前の生乾きのうちに畳んで
シーツなどの薄い布に挟んで
(タオルだと凸凹になります)
電話帳や雑誌で重しをしておきます。
このまま半日もすれば自然にプレスされて
ピンとして気持ちの良い麻着物の洗いあがりです。
この時に畳みジワが出来てしまったら
霧吹きでシュシュっと水を掛けて再度重しを乗せれば
きれいに直ります。

麻にアイロンは禁物ですが
(植物繊維は熱と乾燥に弱いのです)
どうしてもシワがきつく付いてしまったら
霧を拭いて、当て布をして、高温アイロンをかけてます。
コツは、霧をかけた水分を、アイロンの熱で押さえて飛ばし、
アイロンをかけたところの熱が冷めるまで動かさないことです。
決してこすってはだめです。
そして早く冷ますことです。
扇風機の風を当てるなどして手早く冷ましてください。
お風呂やタライでの手洗い面倒~~~という方には
洗濯機で洗ってしまう方法も。
それは 明日のブログネタ。

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半衿も衣替えしましょう

6月も半ばを過ぎました。
はやい~~~
夏の支度を始めます。
季節先取りはまず小物から。

お襦袢の半衿も夏仕様に・・・
絽があれば それで良いのですが
夏素材はいろいろあります。
絽縮緬、絽、平織の麻、麻絽。
この中で 便利なのが隙間のない平織の麻。
隙間がないので 見た目が涼しすぎず
でも 着用感は しっかり涼しいです。
素材的には麻なので 盛夏もオッケー。

じざいやの平麻は型絵染の柄付スペシャル版です。

雪輪

タツノオトシゴ
ラマとオオアリクイ
ラッコ
 
オオハシ
モチーフが さくらこチョイスなので
アニマル系が多いですが
お好みの柄がありましたらお作りできます。
もうじき 金魚が染上り予定です。
今日は16日で 6月の6のつく日に
紫陽花を吊るすと 厄除けになる、というおまじない。

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夏は目の前に!暑さ対策どうする?

なんだか ゲリラ豪雨?
ほんの30分ほどですけど 雷鳴って土砂降りました。
その後は 青空でしたけどねー
湿度が上がって蒸し暑い・・・

蒸し暑い日には 麻が一番です。
日本の夏に麻が無かったら どんなにか悲惨だったことか。
麻のありがたさをしみじみ噛みしめています。

しかし 夏はもう何を着ても暑いには暑い。
着物の暑さ対策のお話です。
1つには、麻を着るのが まず暑さ対策になります。

そして着替える前に部屋をガンガンに冷房しておく。
着替え中の汗が馬鹿にできないもんです。
着替えながら、胸や背中に冷えピタなどの熱取りシートを貼ったり
パウダーローションを含ませたコットンを挟んだり
汗防止スプレーをスプレーしたり
保冷剤をガーゼに包んで忍ばせたり・・・
この頃は 防汗用グッズがいろいろ出ていますので
ご自分の汗の量や肌の状態によってお試しください。
裾よけの下には麻のステテコを履くと
内股が直接合わさらず肌がべとつきません。

小物で 腰紐、伊達締を麻にするとかなり楽です。
伊達締は コーリンベルトが使えるなら幅が狭い分涼しいですね
帯板、衿芯も夏用のヘチマやメッシュのものがあります。
帯枕もヘチマに替えると軽くて涼しく通気性もあります。
そして半衿。これがポリだと汗も吸わず 衿元が暑いので
麻や木綿、正絹等の天然素材にしましょう。

着付けも少しゆったり目に風の通り道を作るような気持ちで。
衿も抜き加減にすると背中に風が入ってきます。

帯も枕を使わない銀座結びや 半幅帯だと背中が楽です。

最後に一番効くのが
「暑くない!」と声を出して自分に言い聞かせること。
私には これが一番効果的です。

それでも汗はかくので
汗をかいてしまった後のお手入れの解説は明日に。

今日の小千谷縮コーデ。

パステル多色ストライプの小千谷縮に 仕立上がりの麻花倉織紅型帯。
花はハイビスカス。帯地の絽目がこだわりです。
お仕立上がり未着用で お安くしています(55000円)

近くで見ると 多彩なストライプです。
遠目には すっきり。
小物は 麻地に大小水井模様帯揚げと 透かしドット帯締め。
来週も1週間、頑張りましょう^^
じざいやは 明日は小唄とお三味線のお稽古。
火曜は つまみ細工のワークショップに行ってきます~

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6月に何着る問題。単衣か夏物かその時半衿、小物は?

6月も10日を過ぎて蒸し暑いですね。
気温はそう高くもなく25度に届かないくらい。

6月は本来単衣の季節ではありますが
このところの温暖化で
透け感を抑えた夏物は着てよい。という風潮になってきました。
しかし実際のところ 気温の変化の激しい時期でもあり
何を着たらよいのやら・・・と悩ましいですね。

私は今日は麻襦袢に単衣の白大島、帯は花織の八寸でした。
半衿は塩瀬、帯揚げは楊柳です。
コレ↓

ちょっと蒸し暑くて 冷房いれました。

一昨日辺りの20度を切るような日でしたら 丁度良かったかも。
6月でも20度を切るような日は 気温的には4月並みですから
絹の単衣に薄手の帯。
例えば

十日町花織に 諸紙布の八寸 (特価になってます)です。

帯には透け感、というかザックリ、風通し良さそう感があってちょと涼し気。
着物はサラリ、と滑らかな風合いです。
この場合 小物は単衣用として
半衿は塩瀬か絽塩瀬、帯揚げは楊柳や絽縮緬が良いと思います。
6月の半衿は 塩瀬説と絽説があって
私はお茶の先生に習った塩瀬のことが多いですが
着物を 夏物にした場合は半衿は 絽、麻、帯揚げも半衿に準じます。
季節先取りは小物から、とも言われますので
6月早々に半衿を絽に交換する方もいらして
絽半衿に単衣の着物でも構わないと思います。

25度越えて30度にも手が届くような日は
もう単衣なんて着ていられないので 薄物に手が伸びます。
でも 白地や透け感の強い紗は避けて
色の濃いもの、そして お襦袢にも色物を着ます。
例えば

墨黒千鳥格子の小千谷縮に シナ布帯(仕立上がり)。
この場合は 半衿は
絽、麻、麻絽。帯揚げも絽、麻、麻絽を選びます。
墨黒小千谷縮  シナ布仕立上がり(お問合せください)
どちらも 風を通して涼しいです。

9月もまだ暑い時期には 透け感のない薄物を着てしまいますが
9月半ばになったら 半衿は絽ではなく楊柳や絽縮緬に。
前の季節をいつまでも引きずらないのが 粋、とされます。
目の詰まった絽ではない麻の半衿があれば
6月~9月いっぱい使えて洗えて便利です。

7/1~3の 備後絣と自家焙煎珈琲の集い。
ご参加 大募集中。
わいわい 楽しいトークになること間違いなしです。
気楽にご参加ください。

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温暖化時代の必需品。麻襦袢と小千谷縮

蒸し暑いですねー
日本の夏、ですから。
日本の夏に麻があって本当に良かったです。

麻の涼しさの秘密を解説します。

実は「麻」と呼ばれる植物は存在せず
リネンやラミー、ジュードなどと呼ばれるような植物の総称です。
また上布に使われれる苧麻は 麻と呼ばれるのとは別の植物です
麻、苧麻は触るだけで ひんやりと感じます。
綿や絹と違うのは その繊維の断面がドーナツ状になっていること。
それゆえの特性として
@水分の吸湿性・発熱性がもっとも早い。
@熱伝導率に優れているので暑さの発散性に優れている。
という点が挙げられます。
熱と湿気を奪う性質を持っているのです。
対する綿や絹は 保温、保湿の性質を持っていて温かいです。

日本の夏の強い味方となる性質といえますね。
こんな利点を持った麻、苧麻ですが
弱点としては
@折れジワがつく。
弾性が乏しいため通常の繊維よりシワになりやすいと言えます。
これは ストローを思い起こして頂いて、ストローを折り曲げると、
その部分は白くなってしまい  元に戻そうとしても戻りません。
それと同じで麻の繊維も一度深く折れしてしまうと
水を十分に含ませて伸ばしても なかなか元には戻りにくい性質をもっています。
しかし 着るたびに、そのシワも自然なシワになりますから 、
シワも味の内、と思ってください。

麻や苧麻はどうしても繊維に毛羽がありますので
ちくちく感を抑え 光沢と程よいシャリ感を出すために
繊維に糊付けをします。
産地によって こんにゃくや海草を使って糸を1本づつコーティングして
さらに涼しさをアップする工夫もされています。

6月も半ばころからは透け感の少ない、
濃いめの色の小千谷縮などに手が伸びます。
夏着物の涼しさをまだご存じない方は
今年こそ、麻の涼しさを体感ください。
びっくりするほど涼しくて 夏の着物っていいな、と思えるはずです。

まずは 麻のお襦袢、
単衣にも盛夏にもお召いただける
薄いクリームと 淡いピンクをご用意しました。



お求めはこちらから。

私はお襦袢はとっくに麻を着ています。
ファスナーで半衿を付け替えられるローズカラーの
きらっく襦袢が便利です。
反物からきらっく襦袢にお仕立すれば 替え袖も楽しめます。
じざいやオリジナルの替え袖は
振りや袖口に型絵染を施したりの特別仕様です。

濃いめのお色の小千谷縮は
色付麻襦袢を着て6月半ばから。
羽織や雨コートに仕立てるのも出番が多いです。

夏の支度を始めましょう

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いつかは・・・の上布は今が買い!可愛い半幅、イベントの話など。

このところ ちょっと寝不足でして
自宅に送るはずの軽いけど嵩張る荷物
(ティッシュとかトレペとかキッチンペーパーとタオルとか)が
何故か店に届きました。。。
送料無料になるように計算して買ってるのに
まさかここで送料発生とは・・・・凹む・・・・
今日はもう 早く寝てやる~~~

大きな段ボールを前に呆然としてたら
仕立屋さんが納品に来まして
ちょうど 仕立上がりのからむしを衣桁に掛けていて
仕立屋さん、ちょと からむしを触って
「あー この糸は良いですねぇ 近頃もうこんなイイのは出ませんよ」
ええ、ええ、そうでしょうとも。
ものすごくいいからむし織ですから。
越後上布と同じ糸です。
というか 昭和村なくしては 越後上布はありません。
大切に栽培され、丁寧に績まれて糸になった苧麻です。
キビラ、と呼ばれる 苧麻の色そのままの優しいベージュに
小花と十字絣が並んでいます。

この色なら 色付きのお襦袢で6月から着れちゃいますね。
お袖の中を覗いたところ。
着てないみたいに軽いです。身体の中を風が通り抜けるみたい。
いつかは上布・・・着物好きの憧れですね。
上布はお高い、というイメージがありますが
確かに 栽培から糸績み、絣作り、織り上げ、まで
1年以上が普通ですから。
そんな中でも 糸の良さが絶対のポイントです。
糸ありき。
糸の良さこそが 価値を決めます。
上布類は全て、生産数が激減していますが
糸績みの技術の低下が問題になっています。
以前なら 績む人の数もいたので
その中から 上手い人の糸を選んで良い糸はそれだけ高く出来るので
柄もたっぷりと絣を入れて 織るのが上手い人に織って貰えます。
今は 糸を選ぶほどの量が作れないもが現状です。
高くて質の悪い(悪い、って程でもないですが以前と比べて)のを買うなら
質の良い仕立上がりがお得だと思いません?
ただ リサイクルで怖いのは 保存状態です。
上布類の植物繊維は乾燥を嫌います。
絹とは反対の性質を持っているのです。
なので 乾燥しすぎた植物繊維は傷みやすく
仕立直そうとしたら 裂けたり折れたりすることがあります。
安くかった宮古上布が洗い張りしたとたん、崩壊したという話も聞きます。
きちんと保存されたお店からお求めください。
こちらの からむし織、さくらこが責任を持ってお勧めします。

この布の良さ、触るだけでも 経験してみる価値ありますよ。

とうきょうきものショーに出店されていたコウジュササキさんから
シルクニットの帯が届きました。
フリルが可愛い~~~
結ばなくてもササと形になる260cmの短尺と
普通の半幅帯の380cmの2タイプです。

きものショーで売れてしまいましたので 在庫が少なくなりましたが
色見本から お好みの長さ(幅も)で注文いただけます。
お値段は 短尺で47300円 長尺で55000円です。
そして このニット半幅が可愛く映える備後絣。
一度は休業されてましたが この度復活された澁谷産業さん。
その 澁谷さんをじざいやにお迎えして
木綿の、絣の、熱い話をしていただきます。
シルクロードならぬ 絣ロードの話や
神代の絣の話。絣のデザインの話。
そして木綿糸を強化する自宅で出来るお手入れ法など。
7/1(金)~3(日)の3日間(最終日は16時半で終了)
なんと 美味しい自家焙煎の珈琲をご持参下さるそうなので
美味しいお茶菓子もご用意しますね。
茶釜でお湯を沸かして珈琲入れますよぉ。
お楽しみに!
備後絣をお持ちの方は着て来て下さると嬉しいけど
ちょっと暑いか・・・・。
興味のある方は ご連絡ください~~
直前までで構いませんが ご予約ください。
お茶菓子の数、確認必要なんで。そして今月中には 悉皆関係のご相談&実演会を予定しています。
お手入れ相談、自分で出来る簡単しみ抜き。
自宅で着物にアイロンをかける方法など。
すぐに役立つ情報を目の前でご覧いただきます。
近日中に日程発表いたします。

昨日の着物美人さん。
25度近くて 小千谷縮。下には濃い紫の麻襦袢。
お襦袢に色の濃いものを着ることで
透け感はほぼ消滅。私、一見判りませんでした。
綿麻かと思ってしまった・・・・

グレーみじん格子の小千谷縮に 紬絽の型絵染帯。

帯留はオオハシ。透かしになっていて可愛いかったです。

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夏素材のおさらいその1。紗・羅・絽

着物好きさんの中には 夏物が特に好き、という
夏ものファンの方が少なくありません。
夏着物の儚げに透ける風情や
涼やかな透明感は 美しいですものね。
しかし 夏物は素材や織り方で種類が多く
いつ、何を組み合わせれば良いのか悩ましく感じることも多いのが
実情です。
夏着物、夏帯の種類について
日を分けて説明していこうと思います。

まずは 織り方の中から「紗」と「羅」と「絽」です。

どれも、織るときに糸をからめて 隙間を作った織物です。
からめることを「捩る(もじる)」、と言い 捩り織りと分類されます。
捩り方によって 織り上がりの名前があります。

一番 単純な捩り織りが「紗」です。
透けていますが、緯糸一本に対して経糸二本を交差させるだけなので
特殊な機を使う羅と違って通常の機で織ることができます。
経糸を2本を絡ませた中に 緯糸を通すことで隙間を作ります。
生地全体に均一に経糸2本分の隙間が出来ているので
全体がまさに「紗が掛かったように」透けています。


麻の紋紗の襦袢地です。
紗は単純な織り方なので 平織りと組み合わせて
様々な柄を織り出すものは「紋紗」と呼ばれます。
帯では すくい織りと組み合わせたものなどがあります。


捩ってなくても 目の粗いザックリとした帯は
粗紗、と呼ばれます。

そして「羅」。
今年3月に亡くなられた、人間国宝・北村武資氏で有名ですが
捩り織りの中では もっとも古くからある織り方で
正倉院供物の中にも見ることが出来ます。
それを復元したことで 北村さんは人間国宝になりました。
組織的には 経糸4本1組で複雑なからませ方をして、
その間を真っ直ぐに緯糸が通されています。
機も 普通の高機とは違い(北村さんは機も考案)
織る、というより 編む、に近い感覚です。
糸が斜めに渡り、バイヤスを構成するので
ねじりに強いのも特徴です。

緯糸がまっすぐで 経糸が斜めになっているのが判りますね。
経糸が斜めに交差することで 菱型を形成するのも特徴です。

一番良く見かけて、名前を聞くのが「絽」でしょう。
着物や帯、帯揚げや半衿にも使われます。
「絽」は、「紗」と「平織」を組み合わせた織物になります。
隙間の無い平織りを何段か織った後に
隙間のある紗を織ることで 筋状に隙間が出来るのです。
この隙間の間隔によって
七・五・三本おきに織りますと
それぞれ七本絽・五本絽・三本絽と呼ばれます。
また、強撚糸を使った絽縮緬は 盛夏ではなく単衣のものです。
緯糸で隙間を作る 普通の絽と
経糸で隙間を作る 経絽があります。
絽の中で特殊なものに 沖縄の首里織の1つ、花倉織があります。
花織と絽織を市松状に交互に織り込んだものです。
かつては琉球の王族の男性の正装用で庶民には許されない織でした。

美しい・・・透けますがスケスケではないですし 涼しくもないので
盛夏よりも単衣としてお召し頂くことが多いです。

コーディネート。

仕立て上がりの 伊藤峯子さん花倉織着物と
羅の帯です。

原田さんの琉球美かす里 に 紬地絽名古屋帯(石黒祐子)

今日の着物美人さんは
長板中型の綿紅梅に裂き織の帯の たまこさん。

この時期ならではの装いですね。

 

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6月!とっくに着てるけど単衣解禁日。衣替えについて。

6月になりました。
とっくに単衣を着ていますけど
ものの本的には 今日からが衣替え、となります。
衣替えについて 少々お話いたしましょう。

袷から単衣への衣替えは
5月の単衣がしっかり市民権を得た感じです。
5,6年前までは なんやかやとウルサイ人がいたり
踏み切ることの出来ない方も多かったですが
この暑さには耐えかねる・・という感じでしょうか。
私も お茶会や礼を尽くす席での5月単衣は勧めませんが
自分の楽しみの着物なら 気候と体調に合わせてフレキシブルに、と思います

衣替えの歴史を振り返ってみますと
元々は宮中行事ですので 庶民にはあまり関係の無いものでした。
そもそも 木綿や絹が流通する以前の庶民は一年中麻の単衣ですし・・・
日本の衣装の流れの中では 庶民の衣替えはごく最近の出来事です。

江戸時代の武家社会は決まり事の世界で
ともかく 日常全てにおいて 様々な決まりごとがあり
その中の1つとして 衣替えがありました。
旧暦になりますが
4/1~5/4、9/1~9/8 には袷を。
5/5~8/末 までは単衣。
9/9~3/末は 綿入れを着用のこと、となっています。
綿入れから綿を抜き取ったものが袷なのです。
昔は暖房もほとんどなく 天上人意外は板の間ですから
寒さ対策に重点を置いているのですね。
袷の時期は 春の1ヶ月ちょっとと
秋には1週間しかありません。秋~春には綿入れを着ています。
それに対して 単衣は3ヶ月近ほど。
この間、盛夏には帷子(かたびら)と呼ばれる麻や上布も着られました。

明治の時代に洋装が増え 公官庁の制服も洋装になり 新暦採用で
6/1と10/1に制服の衣替えが決められました。
制服の強制的な決まりごとでの衣装交換ですから
一般市民の平服には関係ないことだったのです。
ですから 本来はもっと自由に着て良いもののはずです。
洋服の人たちが半袖なのに 袷を着ているのはとても不自然に見えます。
それに南北に長い日本で 一斉に衣替えをするのも
無理があるはずです。
20度越えたら単衣オッケー
25度越えたら 麻もの解禁、が今の現状に合っているではないでしょうか。

着物は着るもの、
無理して 我慢して着るのは楽しくないと思うのです。
でも お洒落のためには
少しの我慢や緊張感が美しさを支える、ということもありますね。
6月の晴れ間に透け感の少ない、濃い色の麻を着るのはいいけど
9月末にいくら暑くて25度を越えても
秋を感じさせる日差しの中での白い麻は
お洒落ではないと感じてしまいます。。

この辺の間合いが着物の楽しさであり 難しさであり。
また 着る人の美意識でありましょう。
着物の多様化に従い 自分はどんな着方をしたいのか
どんな着方を美しいと感じるのか。
そういう部分が大事になってきていると思います。

さて今日のご紹介は 単衣にはそぐわないのですが
可愛い総絞りです。

ちょっと古いものなのですが
問屋さんの倉庫に眠っていたものが発見されました。
昭和の昔、短いけど可愛い総絞りの羽織が流行ったのです。
その頃の国産手絞りの羽尺です。
唐草模様が くるりん、としてて可愛い。

羽尺だけど・・・短いの。羽織丈で2尺3寸ほどしか出来ません。
お袖丈も1尺2寸5分。
なので 思い切って名古屋帯にしようと思います。
こんな感じ。
羽織だと 結構年齢も限られてしまいますが
帯なら 私だって着ちゃいますよ(アラカンです~)
お値段も可愛くしちゃいます。
如何でしょう?

6月になれば もう夏物を考える時期です。
夏ものって帯でも着物でも 素材が多くて複雑です。
羅。絽。紗。夏紬。
絹、麻、上布、芭蕉布やシナ布などの植物繊維。
どれをいつ、何に合わせるの~??
材料や織り方で名前が変わっていくので
慣れるまで難しく感じると思います。
明日から 夏素材について少しづつ解説していこうと思います。

羅。

絽。

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