着物美人さん

いつかは・・・の上布は今が買い!可愛い半幅、イベントの話など。

このところ ちょっと寝不足でして
自宅に送るはずの軽いけど嵩張る荷物
(ティッシュとかトレペとかキッチンペーパーとタオルとか)が
何故か店に届きました。。。
送料無料になるように計算して買ってるのに
まさかここで送料発生とは・・・・凹む・・・・
今日はもう 早く寝てやる~~~

大きな段ボールを前に呆然としてたら
仕立屋さんが納品に来まして
ちょうど 仕立上がりのからむしを衣桁に掛けていて
仕立屋さん、ちょと からむしを触って
「あー この糸は良いですねぇ 近頃もうこんなイイのは出ませんよ」
ええ、ええ、そうでしょうとも。
ものすごくいいからむし織ですから。
越後上布と同じ糸です。
というか 昭和村なくしては 越後上布はありません。
大切に栽培され、丁寧に績まれて糸になった苧麻です。
キビラ、と呼ばれる 苧麻の色そのままの優しいベージュに
小花と十字絣が並んでいます。

この色なら 色付きのお襦袢で6月から着れちゃいますね。
お袖の中を覗いたところ。
着てないみたいに軽いです。身体の中を風が通り抜けるみたい。
いつかは上布・・・着物好きの憧れですね。
上布はお高い、というイメージがありますが
確かに 栽培から糸績み、絣作り、織り上げ、まで
1年以上が普通ですから。
そんな中でも 糸の良さが絶対のポイントです。
糸ありき。
糸の良さこそが 価値を決めます。
上布類は全て、生産数が激減していますが
糸績みの技術の低下が問題になっています。
以前なら 績む人の数もいたので
その中から 上手い人の糸を選んで良い糸はそれだけ高く出来るので
柄もたっぷりと絣を入れて 織るのが上手い人に織って貰えます。
今は 糸を選ぶほどの量が作れないもが現状です。
高くて質の悪い(悪い、って程でもないですが以前と比べて)のを買うなら
質の良い仕立上がりがお得だと思いません?
ただ リサイクルで怖いのは 保存状態です。
上布類の植物繊維は乾燥を嫌います。
絹とは反対の性質を持っているのです。
なので 乾燥しすぎた植物繊維は傷みやすく
仕立直そうとしたら 裂けたり折れたりすることがあります。
安くかった宮古上布が洗い張りしたとたん、崩壊したという話も聞きます。
きちんと保存されたお店からお求めください。
こちらの からむし織、さくらこが責任を持ってお勧めします。

この布の良さ、触るだけでも 経験してみる価値ありますよ。

とうきょうきものショーに出店されていたコウジュササキさんから
シルクニットの帯が届きました。
フリルが可愛い~~~
結ばなくてもササと形になる260cmの短尺と
普通の半幅帯の380cmの2タイプです。

きものショーで売れてしまいましたので 在庫が少なくなりましたが
色見本から お好みの長さ(幅も)で注文いただけます。
お値段は 短尺で47300円 長尺で55000円です。
そして このニット半幅が可愛く映える備後絣。
一度は休業されてましたが この度復活された澁谷産業さん。
その 澁谷さんをじざいやにお迎えして
木綿の、絣の、熱い話をしていただきます。
シルクロードならぬ 絣ロードの話や
神代の絣の話。絣のデザインの話。
そして木綿糸を強化する自宅で出来るお手入れ法など。
7/1(金)~3(日)の3日間(最終日は16時半で終了)
なんと 美味しい自家焙煎の珈琲をご持参下さるそうなので
美味しいお茶菓子もご用意しますね。
茶釜でお湯を沸かして珈琲入れますよぉ。
お楽しみに!
備後絣をお持ちの方は着て来て下さると嬉しいけど
ちょっと暑いか・・・・。
興味のある方は ご連絡ください~~
直前までで構いませんが ご予約ください。
お茶菓子の数、確認必要なんで。そして今月中には 悉皆関係のご相談&実演会を予定しています。
お手入れ相談、自分で出来る簡単しみ抜き。
自宅で着物にアイロンをかける方法など。
すぐに役立つ情報を目の前でご覧いただきます。
近日中に日程発表いたします。

昨日の着物美人さん。
25度近くて 小千谷縮。下には濃い紫の麻襦袢。
お襦袢に色の濃いものを着ることで
透け感はほぼ消滅。私、一見判りませんでした。
綿麻かと思ってしまった・・・・

グレーみじん格子の小千谷縮に 紬絽の型絵染帯。

帯留はオオハシ。透かしになっていて可愛いかったです。

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夏素材の使い分け、見分け方。

今日は あちこちヒョウが降ったりの不安定なお天気でしたね。

5月は単衣がデフォルトになってきましたけど
6月にはもう、夏物に手が伸びそうです。
一口に夏もの、と言っても 素材や織り方がいろいろ過ぎて
何に何を合わせればいいのやら・・・
自分が持っているものが なになのか分からなくなってる場合も。
本格的な夏になる前に おさらいしておきましょう。

夏の着物の魅力は なんと言っても涼感あふれる素材感にあります。
透かしの入った絽や紗の染物や
強捻糸を使ってシャリ感を出した夏大島や夏塩沢などの夏紬。
麻や麻と綿の交織や
綿でも違う太さの糸を織り込んで  凹凸をつけた紅梅生地など
バリエーションの豊富さも楽しみです。

しかし 種類の多さが  いつ、どれを どこに着れば良いのか?という
悩みの元でもあります。
6~9月の4ヶ月の間に単衣の時期と盛夏用の時期があり
(4~10月も単衣とすれば7ヶ月ですが)
夏にしかない素材も多種多様なのですから  悩ましいのも当然です。

格付けで言えば
単衣のフォーマルは絽縮緬、絽などの絹の夏用白生地に訪問着や付下げ、
色無地などを染めたものになります。(紗は盛夏用の生地になります)
その次が 夏牛首や夏大島等、夏紬の後染のもの。
縞や絣の夏紬(絹織物)と続き  麻織物、最後に木綿になります。
上布はかつては友禅や刺繍もされて御姫様の夏の衣装でもありましたが
現在ではあくまでも上等なお洒落着です。

@夏の着物 柔らかもの編
絽縮緬・・・6,9月の単衣の時期の絽織り。生産激減。


絽・・・絽目の間隔によって 二本絽 三本絽 五本絽などがあり、
間隔の狭いものほど透け感が高く盛夏向きになります。
一般的な緯絽と 経に隙間のある経絽とあります。

紗・・・捩りを入れた織り方で全体に透け感があります

@夏の着物 紬編
生紬・・・生糸についているセシリンという成分を残して精錬しシャリ感のある生地に織り上げたもの。
透け感によって単衣~夏に着用します。

夏紬・・・各地方で織られている産地紬を撚りを掛けた糸で織り上げたもの。絹上布、や 絹芭蕉などと呼ばれるものもあります。
夏琉球絣、夏大島紬、夏黄八丈、明石縮みなど。

麻もの、上布・・・ 手績み苧麻で織られた上布各種。
上布についてはここ

ラミー糸を使った 小千谷縮、近江上布など。

帯はさらに素材や織方が増え
どの着物に どの帯を いつ合わせてたらいいのか迷います。

金銀の入らない洒落物限定で仕分けてみました。

@シナ布、藤布などの自然布。
使用時期は初夏の単衣~秋の単衣まで。
今の時期にはもう締められます。
元々は一年中使われていた素材ですが
現在では そのザックリとした風合いが冬にそぐわないとされています。
柔らか物には合わせず 夏紬以下の格のものに。

@綴れ、絽つづれ。
綴れ織り、という織方に格があり、柄も金銀の入った格調高いものがものが多いので本来は柔らか物向きです。 後染の夏紬や夏お召、無地の夏紬などには合います。

 

 

 

 

 

 

 

 

@羅。
複雑で精緻な織りが魅力です。袋帯や後染にされたフォーマル用ものもあります羅の織りだけで表現された無地の八寸は フォーマルから上布までオールマイティに使え1本あると便利です。

羅(もじり織り)で柄を織り出された八寸は カジュアル用として
夏紬~麻の着物にも。

@絽や紗の後染め
絽は生地が薄く九寸になるので八寸の紗より格が高くなります。
光沢のある絽織りは柔らかもの向きですが
生紬や紬地、変り織りのものは 夏紬や麻にも。
織りの帯にはない柔らかさが 夏きものの硬さやハリを和らげてくれます。
染の技法も友禅、無線友禅、ロウケツなど 様々な表情を見せてくれますので
帯を主役にしたコーディネイトも楽しめます。

@博多帯
夏の紗献上は7,8月限定ですが、透けない、普通の博多献上は一年中使えます。小紋から浴衣までOKです。

ザっと書いただけでも結構種類ありますので
最初のころは見分けるだけでも苦労するかと思いますが
分かるようになると
夏着物こそが楽しい、という夏フェチの方も多いです。
今年の夏は ぜひ 夏きものをお楽しみください。

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夏素材のおさらいその1。紗・羅・絽

着物好きさんの中には 夏物が特に好き、という
夏ものファンの方が少なくありません。
夏着物の儚げに透ける風情や
涼やかな透明感は 美しいですものね。
しかし 夏物は素材や織り方で種類が多く
いつ、何を組み合わせれば良いのか悩ましく感じることも多いのが
実情です。
夏着物、夏帯の種類について
日を分けて説明していこうと思います。

まずは 織り方の中から「紗」と「羅」と「絽」です。

どれも、織るときに糸をからめて 隙間を作った織物です。
からめることを「捩る(もじる)」、と言い 捩り織りと分類されます。
捩り方によって 織り上がりの名前があります。

一番 単純な捩り織りが「紗」です。
透けていますが、緯糸一本に対して経糸二本を交差させるだけなので
特殊な機を使う羅と違って通常の機で織ることができます。
経糸を2本を絡ませた中に 緯糸を通すことで隙間を作ります。
生地全体に均一に経糸2本分の隙間が出来ているので
全体がまさに「紗が掛かったように」透けています。


麻の紋紗の襦袢地です。
紗は単純な織り方なので 平織りと組み合わせて
様々な柄を織り出すものは「紋紗」と呼ばれます。
帯では すくい織りと組み合わせたものなどがあります。


捩ってなくても 目の粗いザックリとした帯は
粗紗、と呼ばれます。

そして「羅」。
今年3月に亡くなられた、人間国宝・北村武資氏で有名ですが
捩り織りの中では もっとも古くからある織り方で
正倉院供物の中にも見ることが出来ます。
それを復元したことで 北村さんは人間国宝になりました。
組織的には 経糸4本1組で複雑なからませ方をして、
その間を真っ直ぐに緯糸が通されています。
機も 普通の高機とは違い(北村さんは機も考案)
織る、というより 編む、に近い感覚です。
糸が斜めに渡り、バイヤスを構成するので
ねじりに強いのも特徴です。

緯糸がまっすぐで 経糸が斜めになっているのが判りますね。
経糸が斜めに交差することで 菱型を形成するのも特徴です。

一番良く見かけて、名前を聞くのが「絽」でしょう。
着物や帯、帯揚げや半衿にも使われます。
「絽」は、「紗」と「平織」を組み合わせた織物になります。
隙間の無い平織りを何段か織った後に
隙間のある紗を織ることで 筋状に隙間が出来るのです。
この隙間の間隔によって
七・五・三本おきに織りますと
それぞれ七本絽・五本絽・三本絽と呼ばれます。
また、強撚糸を使った絽縮緬は 盛夏ではなく単衣のものです。
緯糸で隙間を作る 普通の絽と
経糸で隙間を作る 経絽があります。
絽の中で特殊なものに 沖縄の首里織の1つ、花倉織があります。
花織と絽織を市松状に交互に織り込んだものです。
かつては琉球の王族の男性の正装用で庶民には許されない織でした。

美しい・・・透けますがスケスケではないですし 涼しくもないので
盛夏よりも単衣としてお召し頂くことが多いです。

コーディネート。

仕立て上がりの 伊藤峯子さん花倉織着物と
羅の帯です。

原田さんの琉球美かす里 に 紬地絽名古屋帯(石黒祐子)

今日の着物美人さんは
長板中型の綿紅梅に裂き織の帯の たまこさん。

この時期ならではの装いですね。

 

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夏じたく展in三渓園

3年ぶりの夏じたく展に行きました。
お天気が微妙で 何を着るか悩みましたけど
結局 館山唐桟に麻地のチャンチン染帯を。
麻の襦袢には 龍さん半衿と龍さん袖。

石川町で合流したお二人。
三渓園は緑が綺麗でした。

緑の崩し市松の紬に刺し子帯。ぼかし絵羽の薄コートの菜乃花さん。
久留米絣に紅型帯のK様。

現地でお会いしたお客様。
原田さんの琉球美かす里に岡本さんの型絵染帯。
夏じたく展のあと店にご来店下さった杜若さん。
芭蕉布の工房で学びあったという五人の染織家の方々のお話を聞ける
お話会にも参加してきました。
芭蕉布は、とんでもない手間暇の末に織り上がります。
その丁寧な手仕事を引き継いで
今はそれぞれの場所で それぞれの形のものづくりをされています。
その中のお一人、西川はるえさんにも久し振りにお会いして
新しい作品を拝見してきました。
イラクサを使った羅織つかいの帯。
とても西川さんらしい素敵な帯でした。
今は 喜如嘉を離れて活躍している方も多いのですが
沖縄で活躍されているお二人には
「糸芭蕉」の今、が知りたかったので 直接お話を伺えて
とても勉強になりました。

温暖化と共に環境も変化する中
糸芭蕉の北限が南へ移り
以前はいなかった虫が発生して糸芭蕉を食い荒らしたり
糸を採るのに適したのは
常夏の沖縄でも ちょっとだけ暑さにのやわらぐ
11月~1月ですが 温暖化で涼しい時期がずれて短くなって
糸採り作業の時期が減ってしまったこととか。
気候の変化が 色々な影響を生んでいることなど。

それでも 沖縄の染織は若い人たちが育っていて
他の地域の高齢化に比べて
力強く 未来を感じられることでした。

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おうち着物スタイル(備後絣+フリル半幅帯)

冷たい雨が降ってしまい 着物は袷には戻らないものの
襦袢をポリにしました。
明日は晴れるといいなー
三渓園の夏じたく展へ行きますので
店は13時からの営業とさせていただきます。
着物、夏物用意したけど 単衣かなー。

そんな天気の中でも お着物でご来店くださり
ほんとにありがたいことです。

備後から第二弾の反物が届きましたので
おうち着物の ニュースタイルのご提案です。
木綿に半幅・・・が定番とは思いますが
暮れにご紹介した シルクニットの半幅帯の新顔です。
半幅って気楽だけど 結構結ぶのが面倒、というか
なんか 長くて余りませんか?
チャッチャっと着たいのに なんかもたつく・・・
そんな悩みを解消してくれたのが
こちらの 短尺レースフリル付き半幅帯。

短くて 片ばさみや 浪人結びにベストサイズ!
フリルがついて ガーリー。
巻いて挟むだけ、というお手頃なのに 見た目は上等。
東京きものショーに出品されてますので
ご覧になられた方もいらっしゃるかもしれませんね。
備後絣にピッタリだと思って 取り扱いすることにいたしました。
まだ 現物は来てなんですけどね
備後に合わせて ご提案したいと思っています。その備後の第二弾より
面白いものをチョイスしてみました。

絵羽風。柄合わせ相談必須の木綿(笑)

こちらも お仕立て時にご相談が必要ですね。
衿と衽の出し方で仕立上がりの雰囲気が変わります。
浴衣・・・とまではいきませんが夏向きに薄手のもの。


こちらは 男性にもいける1尺1寸幅。
星田雪、は ほしでんせつ、と読みます。
織元の澁谷さん、めっぽうロマンチスト。
八寸帯で ちょっとお出掛けにも着られます。

そして今日の着物美人さんはお二人。
最初の美人さんは
ご自分でお仕立てされた「小袖」着物。
昔の和服の現物や文献などをたくさん研究されて今の時代に「小袖」を
広めていらっしゃる先生の元で
お仕立てを習われたそうです。


対丈で身幅ゆったり。衿元もゆったり、です。
着ていてとても楽ちん、なんだそう。
帯は シルクニットの角帯です。
小袖、ですから細帯で 締めつけずに着るのが身上。

もうお一人は遠方から。
芝崎さんの ロッグウッドの縞の着物で。

小寒い雨に日には 木綿や芝埼さんが味方になってくれますね。

それでは 明日は13時から、よろしくお願いいたします

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伊藤峰子さんの花倉織、ロートン織。着付けレッスンと着物でお出かけ

伊藤峰子さんの花倉織のお着物とロートン織の帯のご紹介です。
どちらも とても繊細で美しい織ものです。
そして 伊藤さんの色のセンスは
沖縄の中でも都会的です。ご出身が沖縄ではないので(大阪から東京へ)
本土で織られた着物や帯との親和性が高いのが嬉しいですね。
透明感のある色はご自宅の工房で染められます。
首里城を見下ろす伊藤さんの アトリエito には、猫が数匹いるんですよ。

今日ご紹介するのは 仕立上がりの伊藤峰子さんの着物と帯になります。
未着用品で すぐにお召頂けます。

こちらが花倉織のお着物。
薄い藤色に黄色とグリーンのライン。
その中に市松状態に花織と絽織が交互に織り出されるのが
花倉織の特徴です。
居敷当てを付けた単衣仕立です。今からがお召し時ですね。

花倉織。沖縄読みで「はなくらうい」と呼びます。

沖縄の染織の多くは 戦争で途絶えてしまい
戦後 多くの努力のに復元されました。

琉球王朝時代には 花倉織は
王族と上級士族が仕する時にのみ、とが許される
特別な織物でした。
琉球王朝時代の花倉織の裂は
日本民藝館に1点と ベルリン民族博物館に3点残るだけです。
全て藍地のものだそうです。

花倉織は 花織部分の浮織りと 絽の部分のもじり織りの
2つの異なる技法を1つの布の上に織り上げます。
それは 組織としても 技術としても
とても複雑で高度なものです。

 

その困難ゆえに 王族にのみ許された布としての
洗練された美しさを持つ花倉織。
現在は藍のみならず 沖縄の自然界の色を写し取ることで
さらに 美しく格調高い織物になりました。

チャンチン染の帯を合わせて。

 


こちらはロートン織の帯。
チョコレート色の中に エメラルドグリーンのロートン織です。
ものすごくお洒落。こちらも今からが旬。
ピンクや黄色の着物はもちろん、
水色や 緑にも良く合います。

ロートン織とは 吉野織と同じ組織になります。

地の部分は平織りで
真田紐のような組織を縞や格子に織り込んだものです。
平織りに交わる、真田織りの部分が厚みのある畝状となり、
立体感を持った独特の織物です。
(同じ組織でも 茶人、日野大納言輝資が愛蔵した名物茶入
「日野肩衝」の仕覆は日野間道とも呼ばれます。
日野間道は真田織が横段で 吉野間道は縦縞です)

 

間道、とは縞のことですから
吉野間道といえば 吉野の縞、
吉野格子、といえば 吉野の格子です。
では この吉野、というのは 吉野桜、などの地名の吉野ではなく
江戸時代に名を馳せた傾城、吉野太夫の名からきています。
吉野太夫が愛用していた打掛からの命名とされています。
その話は
江戸初期、島原で盛名をはせた吉野太夫は
容姿端麗、教養、遊芸に、並びなき傾城、とたたえられて
京の富豪、灰屋紹益は、吉野と一緒に暮らすようになります。
しかし、紹益の父は、吉野が、あまりに有名なので、
世の聞こえを憚り、息子を勘当してしいます。
ところが、ある日、この父親が、外出先で俄雨に合い、
とある寂れた家の軒先に佇んでいると、
美しい女性が、「お茶でもどうぞ」と誘います。
そこで、言われるままに上がってみると、侘び住まいながら、
きちんとしており、心のこもったもてなし振りに大いに感心しました。
そこで、「いったい彼女は、どう言う人か」と、尋ねたところ、
「彼女こそ、かっての吉野太夫だ」と判り、
息子の勘当を解き夫婦にした、というものです。

 

色や縞、格子の幅で
雰囲気がガラリと変るのも この織りの魅力の1つです。
ポップな色で市松風にしたり
同系色でシックに織り上げたり。
着物好きなら1本は欲しい織物です。

水色の無地紬に合わせて。

寸法、お値段お問合せください。

昨日は立川先生の着付けレッスンでした。
2回目とは思えない 綺麗な着姿です。

おばぁ様の藍の紬に アザミを織り出した名古屋帯のRY様。
ピシっと綺麗なラインは 立川先生の得意技。
教え方が丁寧で分かりやすので 着付け2回目でこの美しさ。

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すぐ使える!旬の仕立上がり帯。山下健さん生紬と麻地紅型。

この頃、ブログやインスタを見てました、とご来店下さるお客様が増えて
とても嬉しいです。
画像では伝えきれない 色や風合い。
語り切れない 技術や思い。
着物以外のアレコレも キャッキャウフフとおしゃべりして
時間の経つのも忘れてしまいます。
美味しいお茶とお菓子もご用意してますので
ぜひ足をお運びください。
怖いお店じゃありませんから!今日は 仕立上がりの帯を受取りにお客様のところまで。
店から近いので(徒歩10分)
サクサク歩いて受け取ってきました。

で、受け取ってきたのがこちら2つ。

着物は先日届いた芝崎さんの藤色染め分け。
今日届いたのが 麻地に原田重さんの紅型帯。
元からセットのような組み合わせ。
この帯、切らない作り帯になっています。
糸を解けば 普通の名古屋仕立てです。
普通の名古屋帯が良い方には無料で解いて名古屋仕立てに戻します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あんまり ピッタリなのでセットでお買上くださったら
ちょっとお値引きしちゃおうかな~~~

もう1つは 山下健さんの素晴らしい生紬の帯です。
生紬の糸を絣に染めて ロートン織まで入れているという・・・
生紬って織りにくいんですよ。
なのに この繊細さ。

段々は経絣。矢羽根みたいなのは緯ずらし絣。

本塩沢などの単衣や夏紬、上布類にも負けません。

今日の着物美人さん。

水玉片身変わりの大島単衣に紬地染帯のMM様。
この帯が・・・私のツボでした。可愛いのなんの。
見せて頂けて嬉しかったです。

亀に河童が乗っているんですよ
ここでは見えないけど亀の先にはカエルもいます。
こういう帯、作りたいなぁ。

明日からは お天気下り坂の予報です。
仕立上がり品は ネットでもお求めいただけますので
お問合せください。

 

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仕立上がりの芝崎さん、山下さん、夏紅型帯。

沖縄が梅雨入りして
横浜にも雨が降り出しました。
連休が終わって ちょっと曇り空が続くみたいですね。
明日は国展に行きたいと思ってるのだけど。。
その前に お寺にも一件行かなくちゃだし。仕立上がりの芝崎さんの藤色が届きました。
藤色ですが 染はロックウッドです。
単衣に仕立上がり未着用しつけ付きです。

夕方の画像なので ちょっと暗いかな・・・

遠目には無地っぽく見えますが ストライプです。

単衣なのでこんな帯を乗せてみました。

桝蔵さんの折り返しよろけ織色紙重ね刺繍名古屋帯。仕立上がり。

染め分けシナ布帯。仕立上がり。

可愛い帯でも 粋な帯でも どちらでもイケますね。

まだ届いてないのですが
仕立上がりで 山下健さんの絣入り生紬帯 と 麻地紅型帯(原田重)
うちに居た時の 仕立前の画像ですが。

どちらも未着用しつけ付きで出ます。
これからの季節、すぐお召になれますし 帯なので寸法関係なし、なのも良いですね。
気になる方はお問合せください。5月の月曜は
立川先生の着付けレッスンを開催中。
16,23,30日。3時すぎからの枠あります。
1日だけの ポイントレッスンも可能です。
興味のある方は お問合せください~~
今日の立川先生は 雨なので英さんの小紋に
三村百合子さんのコチニールのトンボ織名古屋帯でした。

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白大島の着物美人さん。白大島紬のお話。

連休も終わり 日常生活に戻りつつあります。
元町も今日は静かでした。
でも 母の日だったんですね。
我が家の子たちは 母の日も我関せず。
自分で自分に柏餅をプレゼントしましたよ。

今日は遠方からのお客様やお問合せでバタバタしてたら
日が暮れました。

着物美人さんは今日ではなくて5月5日のお客様です。

大輪の牡丹が美しい白泥大島紬に 山崎世紀さんの紫根染帯。
白大島は単衣の花ですね。
私も今時分に着ることが多いです。
泥大島は袷にすることが多いですが
白大島は単衣になさる方が多いです。
この頃 見ることが少なくなってしまいましたが
白大島紬について お話いたしましょう。

奄美大島で織られている白大島紬は
一度泥で染めたものを脱色して白くした
ほんのりベージュ掛かったものと
全く染めずに白いままで織り上げるものとがあります。

大島紬には 奄美のものと 鹿児島のものがあるのは
ご存知だと思いますが
鹿児島の白大島には
白泥大島、と呼ばれる白大島紬があります。
これは 昭和61年に特許を取って
「白恵泥」と商標になっているものです。
奄美から鹿児島に移って来た
恵さん、という織元が
(お笑いタレントの ほんじゃまかさんの実家です)
奄美に負けない 美しい大島を作りたい、との思いから
作り上げた独特の色艶を持つ白大島です。

奄美の泥染めはタンニンを多く含む土の泥で
テーチキによる下染めの後、
「カラスの濡羽色」と呼ばれる黒を染め上げますが
白恵泥は 薩摩焼、という
鹿児島特産の 磁器を作るのに使う土で染めます。
火山の土地でもある鹿児島には
熱から生まれた白い土があり
400年も前から 白薩摩焼として使われてきました。
これで 奄美の泥染めと同じように
染められないかと試行錯誤を繰り返し
作られたのが 白泥染めです。
薩摩焼の土の採掘現場へ何度も行っては
採取した土を様々な方法で精製し
泥染めを繰り返して 現在の鹿児島白恵泥が完成されたのです。

薩摩の白泥はとても粒子が細かく
糸を傷めることなく 糸に艶としなやかさを与えてくれます。
染め上がりは 乳白色です。
白い糸を 白に染めるのですが
染める前の糸と比べると
深く温かみのある ふんわりとした白です。
それをさらに草木染にしたものもあります。
鹿児島の大島紬は化学染料が多いのですが
藍や他の草木染も一部でなされています。

しかし現在 この白恵泥大島紬も
不況と後継者不足により 生産が止まっています。
織元と流通上にある 在庫のみで終わりです。
残念ですが 今の業界では
あちこちがこのような状況になっています。

いつの日にか沢山の方々が
着物を着て楽しむ日々が来れば・・・
また 復活することもあるかもしれませんが
一度 失ったものを復活させるには
3倍、4倍以上もの労力が必要とされるのです。

着物が消えてしまわないよう
着物を楽しんでください。
着物を着ること・・・それだけが着物を生かす方法です。
着てこそ、の着物。
箪笥にしまい込んでいないで
着てあげてください。

出雲絣の青戸さんの息子さん(秀則さん)がお亡くなりになっていたと
今日 伺いました。
お母さまを支えて歩いていた姿を思い出します。
小柄な青戸柚美江さんの倍(オーバーだけど)はありそうな
秀則さん。
重労働の藍染を担ってました。
90を越えたお母さまが残されるなんて・・・
このところ 哀しい話題が多い着物業界ですが
逆縁の話も多くて心が痛みます。

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仕立上がり芝崎さん熨斗目でました。

今日は暑くて単衣日和でしたね。
横浜は夏日すれすれの24度だったそうです。

仕立上がりの芝崎さん、ラベンダーの熨斗目です。
まだ 届いてませんが 興味のある方はお問合せください。

仕立上がりが色々あるのでコーディネート遊びをしています。
本場結城紬の総絣に 宗廣陽助さんのロートン織名古屋帯。
どちらも逸品。見てるだけでも嬉しくなっちゃいます。
身にまとえれば、しあわせ。

本場大島紬(これは反物)に 加藤富貴さんの「春の気配」


コーデしようと思いつつ 時間切れになってしまった秋山さんの貝紫花織。
この子は 色が微妙すぎて写すたびに違う顔になってしまいます。
雨の日にはとても地味に見えたのに
今日、晴れた窓辺で見たら 赤味が差して華やかとは言えないけど
とても美しい色でした。
説明できない・・・身にいらしてください。
纏うと また違う表情が出てきます。

今日は着物美人さんがお二人。

牡丹?の柄のちょっとシャリ感のある紬に チャンチン染の帯のYK様。
羽織は小千谷縮で 羽織紐はえどいろさんの作。

もうお一方は 紅花紬に春の野原?を織り出した名古屋帯のMK様。
うさぎさんが可愛い・・・よそのお店の帯ですが この帯、好き。


前もとても可愛くて。帯締めが左右ピンクと若草で桜餅カラー。
これも大好き。

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