蘊蓄・豆知識

仕立上がり夏物追加。一部値下げしました。挟纈のお話。

今日から卯月になりました。
卯の花はまだ見かけませんが 桜が散ったとたん
ツツジをはじめ、色とりどりの花が咲き始めています。
このまま初夏に突き進んでしまいそうで怖いです。
本日も横浜は20度を越えて単衣日和です。

本日 帯締め帯揚げバック、60%OFFです!

気温が高くなってきましたので
すぐに着られる 単衣や夏物の仕立上がりを少し増やしました。
仕立上がりの通販はこちらから

一部、お値下げして再販売しているものもございます。
3万~7万の10万以下のお品も増やしました。
そんな中で 今日のお勧めは2つ。
一つは 生紬に素描をした夏紬
遠山が全体に描かれていて おおらかさが可愛いのです。
77000円の大特価でのご提供。
もちろん未着用、しつけ付き。
実は 私も1枚 柄は違うけどもっていて
(今は寸法が合わなくて着られない・・・)
グレーの襦袢で単衣に、白っぽい襦袢で盛夏に、と重宝しています。
麻のように 熱を奪ってはくれませんけど
張り感があって風通しが良いので涼しいです。襦袢を麻にすれば問題ないです

そしてもう1つは
挟纈の帯です。 お値下げしての再登場です。

そもそも 挟纈、ってなんでしょう?
夾纈(キョウケチ)の「夾」は「はさむ」という意味です。
二枚の版木で生地をサンドイッチ状に強く挟みます。
白鷹お召の板締めは糸の状態で挟みますが これは布を挟みます。
版木には穴が開いていて そこから染料を注ぎ込むことで
布に染料が沁み込み、版木の当たっている部分は防染されて柄が出来上がります。
辻が花より古い技法とされ、一度は完全に途絶えてしまい
正倉院御物の中にしか見ることが出来ませんでしたが
内田陽一郎、明司の両氏によって復元されました。
現在 挟纈の技法が使えるのは 内田家のみです。

 

とても難しく熟練のいる技法なのです。


板に挟むので薄い生地でないと染めることができません。

板で防染された部分が白く浮かび上がり、
滲まないように注意深く染料が注ぎ込まれます。

友禅が出来るはるか以前、
布に美しい模様を付けることは 人々の憧れであり夢だったことでしょう。
それを実現するために どれほどの苦労があったことか。
透かし彫りにした板で上下を挟んで透かしの部分に染料を注いで染める。
原理は単純ですが
挟む圧力や染料の量や粘度など研究を重ねたことでしょう。
蘇った古代の技に心奪われます。

先月 問屋さんの展示会で内田さんにお会いしました。
挟纈の帯・・・同じような正倉院っぽい柄の帯が
売値で100万越えてました。

モノづくりがどんどん厳しくなって
作り手さんも高齢&意欲減少で 現場を去っていきます。
一昨日だったか 牛首紬の織元と話をした話はまた後日に。

 

 

 

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春は黄色! 黄金の繭

花散らしの雨が降って
せっかくの満開の桜を愛でることなく散り始めました。
昨日のぽかぽか陽気から一転花冷えです。
気温の乱高下に身体が付いていけないけど
皆様 体調管理、お気をつけて下さいね。

早春の白い花たちが終わり、
元気な黄色い花たちが咲き始めました。
レンギョウ、エニシダ、タンポポも見つけました。
菜の花も沢山(いろんな野菜の菜の花が咲いてますね)
春はピンクも多いけど
綺麗な黄色が目を惹きます。
春を謳歌する黄色は 淡いクリームではなく
はっきり、黄色です。

着物で黄色といえば 紅花や黄八丈を思い浮かべますが
こちらの 黄金の繭は まばゆいほどの黄色です。

群馬で開発された「月光100」という黄色い繭を作るお蚕さん。
その糸は ぐんま黄金、と呼ばれます。
その貴重な糸を経にも緯にも100%使っています。
黄金の繭、と名付けられています。

ここで 繭についてのおさらいを。
普通、着物に使われる繭は白いです。白く改良されていますから。
野生では保護色となるように色の付いたものが当たり前です。
それらはカイコ(家で飼うから飼蚕(かいこ)に対して
ヤマコ(山蚕)とも呼ばれます。
有名なのが長野の薄緑の繭、天蚕ですね。
本来は養蚕される家蚕と違い、野生のものですが
長野県穂高の町で僅かながらに飼育されています。

飼育と言っても 家蚕のように室内に居るのではなく
餌となるクヌギやナラ、カシワなどの樹木ごとネットで囲って
(1本1本の木にネットをかけるのではなく
大きなビニールハウスをネットで作ってその中に木を植えている)
飼育しています。
1本の木で10匹ほどの幼虫を育てます。
野生なのだから勝手に葉っぱを食べて一人で繭になって
手間いらず・・・ではありません。
ネットを張るのは天敵の鳥や蜂から守るためですが
猿はネットの隙間から侵入、木を荒らします。
天蚕の幼虫は家蚕の幼虫の3,4倍の大きさに成長しますので
食欲も並みではありません。
1本の木の葉っぱを食べつくすと別の木へ移動して食べ続けます。
ところがこの移動の際に地面を這っていると
蟻にやられたり 日差しが強いと衰弱して
次の木に移る前に死んでしまう幼虫もいます。
ですから人間が手で移してやらなくてはなりません。
自然淘汰されていては飼育の意味がありませんから。
卵から孵化して繭を作るまでは目を放せないのです。
行動範囲が広い分、家蚕より手が掛かります。

家蚕は春秋の2回繭を作りますが(種類によって違いますが)
天蚕は7月半ば、年に一度だけ繭を作ります。
1軒の天蚕農家で出荷できる繭の数は現在2000個ほどです。
これは着物一反分にしかならない量なのです。
現在天蚕農家は6軒だそうですから
どれほど貴重かが知れると思います。
しかし 織り上がった反物は高価ですが
天蚕農家から出荷される繭の価格は労力に見合う金額ではありません。
家蚕の繭は重量で取引されますが 天蚕は粒単位で取引されます。
それでも一年で1反分の収入では後継者が出来ないのは
仕方ないことかもしれません。

幼虫は大きな天蚕ですが繭の大きさはあまり変わりなく
1つの繭から取れる糸は家蚕の900~1500メートルに対し
700メートルほどです。
家蚕よりセシリンに含まれる石灰やタンニンなどの不純物が多く
精練してもあまり目減りはしませんが
染まり難い性質を持っています。
風合いはとても柔らかく、光沢がありシワになり難い復元力があります。

貴重な糸ですから経糸緯糸100%天蚕、というものは
とても少なく 緯糸だけ、とか
家蚕の生糸の周りに天蚕糸を巻きつけたものを使用して
織られたものが多く見受けられます。

緑の天蚕以外にも
褐色の濃淡の与那国蚕(与那国島、インドネシア)
淡褐色の柞蚕(さくさん・中国、日本、インド)や
黄褐色のムガ蚕(インド)、
黄金の糸と呼ばれるクリキュラ(インドネシア)
などの野生の蚕から糸が取られています。

それぞれの蚕によって繭が違うように 糸質も違うので
その糸質にあった染め、織りを熟知していないと蚕は扱えないのです。

さて、この黄金の着物。
黄金の繭(登録商標になっています)から織られていますが
黄金の繭、と呼ばれるインドネシアのクリキュアではなく
群馬で改良された 正真正銘の国産の糸です。
ぐんま黄金、という平成13年に発表された比較的新しい糸です。
ぐんま黄金の黄金色は、セリシンに含まれるカロチノイドの色素で
桑の葉を食べた蚕が作り出した天然の色素です。
ぐんま黄金は、より高い抗酸化効果が期待されて化粧品にも使われています。

またこの蚕は飼育時期の温度が高い方が濃い黄金色になり、
春蚕は薄い黄金色に、秋に飼育される秋蚕は濃い黄金色の繭になります。
秋の繭だけを集めて織られたのが この美しい布です。

天然の繭の自然の色なので
派出そうに見えて 馴染みの良い色です。

仕立上がりの刺繍帯を乗せてみました。
今回は着物を主役に品よく、ね。
もっと 個性的な帯も似合うんですよー


みやこわすれの刺繍帯、百亭工房のもちろん、手刺繍です。

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山崎世紀さんのこと。

山崎世紀さんとのお付き合いは20年近くなるでしょうか。

山崎さんの作品ははっと目を惹く華やかさはありませんが、
丹念な仕事の中から滲み出るような奥深い美しさがあります。
玉繭の座繰り糸を使った、軽くしなやかな生地を織ることから始め、
その生地を板締めや縫い絞りの技法で柄付けし、
月見草、茜、紫根、胡桃や栗、紅花等の草木で染上げます。
絞りの職人は多けれど、独自に考案した絞りの効果を最大に生かすために、
玉繭の座繰糸を使い、白生地から織ってしまう人は他に知りません。

山崎さんの工房の白生地を織っているところ。

「失われゆく”古きよきもの”を洗練して、後世に伝えたい。

この途方もなく大きな、自ら課したテーマに押し潰されながら、
雪深い、みちのく米沢に季節の移るのも忘れていた。

見た目だけ美しい物がもてはやされる中、
この”絞り”という原始的な手法に、草や木や、花の香りがしみこんだ、
つたない作品がどれ程の意味を持つというのか。

月見草・泡立草・茜・バラ・紫根・栗・くるみ・紅花・枯すすき・ふきのとう・・・・。

花の命を絶やすのはむごいけど、せめて、絞りを解いたその瞬間に、
米沢の四季と成って永遠に生きながらえてほしい。」

草木染の糸たち。

その山崎さんが後継者もおらず(ご子息は別の仕事をされてます)
体力的なこともあり 生産を終了するとのこと。
山崎さんの思いが凝縮されて、新しい命となった布をご紹介しています。
作品画像は 次回からアップしていきます。

じざいやでご自分の作品を説明している山崎さん。

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伊勢型人間国宝中村勇二郎江戸小紋

今日も暖かくて
ソメイヨシノじゃない桜が咲き始めています。
日ごとに春が押し寄せているようです。
ソメイヨシノの開花もはやくなって来週末には見ごろかもしれません。
お花見の用意しましょう~

桜といえば 卒業式。
私の小学校の頃は入学式に桜でしたけど
この頃は もう入学式には葉桜ですね。
毎年 卒入学式のお母さまの着物について
話題になりますけど
洋装のお母さまが ダークスーツが多いなら
色無地・江戸小紋・付下げや金銀の少ない訪問着。
帯は派手過ぎなく品のある袋帯か綴れが無難だと思います。
洋装のお母様がもう少しくだけたワンピース位なら
品のよい小紋に名古屋帯でも。
華美になり過ぎないよう、
親として学校に対する礼を表せる着物だと良いですね。
お祝いの気持ちを込められる意匠だと更に素敵です。

春のお祝いシーズンやお茶会にも重宝する江戸小紋。
伊勢型の人間国宝。中村勇二郎の型を使った江戸小紋のご紹介です。

道具彫りで人間国宝だった中村勇二郎氏。
代々 型紙彫刻の道具彫りを営む家の四代目として
明治35年に生まれます。
道具彫りとは 刃先が梅や桜、丸や四角などの形をしていて
紙に垂直に押し当てて一気に文様を彫り抜く技です。
花びら1つが1本なので桜1輪に5回彫り抜く必要があり
1つの型紙に何種類もの道具が組み合わされて柄が形成されます。
道具は職人の命、として
自ら製作した道具や 江戸時代から伝わるものなど
3000本に及ぶ道具を揃え、手入れを怠らなかったそうです。
人間の手仕事と機械作業の違いにこだわり続けました。

この江戸小紋。柄が分かりますか?
心技。「心」と「技」という漢字が組み合わされています。
よーーーく見ていると あ、技があった、と思うのだけど
次の瞬間見失います。
実家には「家内安全」の四文字の江戸小紋がありましたけど
文字に 着る人への想いが込められています。

江戸小紋の良いところは 帯次第で 着回しが広いこと。
格調高い袋帯を合わせればそこそこ良いお席にも
(三役ではないので 本当の意味でのフォーマルにはなれませんが。紋もないし)

洒落袋などで 観劇の良いお席など。

名古屋帯ならお友達との会食などにも

一家に一枚、江戸小紋。如何でしょうか?

 

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最高の贅沢、ヒトモト絣の桜大島紬。募集広瀬絣着姿画像。

夜から雨になるそうです。
一雨ごとに春、と言いますし
春が急ぎ足で近づいてくるようです。
桜の開花予想も2週間後、と迫ってきました。
着物でお花御、の準備はできましたか?

じざいやさくら祭り、最後の登場は
真打、ヒトモト大島の桜です。
それも 2種類ございます。

難しくて今やほとんど織られていないヒトモト絣の大島の。
季節限定桜柄です。
酔狂なまでの贅沢ではありますが そこが粋ってもんでしょう。
今なら 4割引きでお求めいただけます。
(定休日なのでネット上は3/7まで)

ヒトモトについては 何度も語ってますので
上の赤い文字のリンク先(じざいやnote)でお読みください。
今日は 大島紬の生産数について。
2022年の大島紬の生産数が発表されています。
2960反。一昨年がかろうじて3千反を超す3290反ですから
本当に毎年1割づつ減っています。
この先は 加速度がついてもっと急激に減っていくと思われます。
大島紬はピークの1972年には29万7628反の生産量ですから
50年で1割にまで落ち込んでしまいました。
でもまぁ その50年前の大島紬がまだ箪笥の中にいる訳で
大島紬が 沢山あるように見えるのです。
実際には 新しい色柄はほとんどなく
過去のデザインの二番煎じや 見たことあるような・・・や
縞・格子・白生地用もありますので
新規デザインはごく僅かです。
新しくモノづくりをする力がもう無くなってきているうえに
自分で買わなくても 親や親せきから回って来る大島があるので
哀しいかな、新規購入しない 大島紬離れが起こっています。

本当に良い、
糸も絣も染もデザインも良い大島は 昔からそんな沢山はありません。
手間がかかるので作れない、というのが実情です。
でも 本当に良い上質の本場大島紬というのは
触った瞬間に あれ?今までの大島と違う、と理解します。
見た目も素晴らしいですが ともかく風合いが違います。
何度も大切に重ね染めされた糸は しっとりとした肌触りで
糸そのものの美しい光沢を持ち(ぺかーとした光り方じゃなく)
手に吸い付くような滑らかな布です。
生地が柔らかいのでドレープも美しく
着姿のラインが艶やかです。

そんな 飛びっきりの大島紬に
旬が短い桜の柄を織り込んだ贅沢です。
もちろん、春以外でも「これは秋桜(コスモス)だー」とか
「雪割草?」とか言い切っても良いですし
もう花の名前なんか無視して「好きだから!」で着るのも良し。
そんな大島紬2点をコーデしてみました。
期せずして 帯はどちらも裂き織を選んでいます。
この裂き織も 2種、まったく違う趣のものなので
そのあたりの妙もお楽しみ頂けましたら、と思います。

桜大島1,
薄緑の中に吹寄せられた多色の桜花。
花織を入れた上品裂き織の帯で。
ポイントにえどいろさんのアンティーク桜帯留を。

桜の花が反物の中で吹寄せされて密度に強弱がある、動きのあるデザイン。
帯は極細の裂き織に花織を併用した裂き織のイメージを覆す上品さ。
裂き織なのに九寸帯、というもの珍しいです。

全体像

濃いピンクの桜に見えて 実は濃淡ピンクのヒトモト絣で構成されています。
大島桜2.
グレー地を埋め尽くす。
ほっこり裂き織八寸で浮き立つ心を抑えてみる。
こちらの裂き織も布だけでなく、
染めた真綿から引いた糸を織り込んでサラリと薄手に織り上がっています。
民芸調なもっさりになりがちな裂き織をサラリと都会的に。

地を埋め尽くす桜。こちらも多色。

ヒトモト絣独特の 手裏剣のような絣が並びます。

本物はやはりそれだけの力を持っています。
手間暇代だから お値段が張るのは当たり前。
眺めてるだけでも ちょっと幸せになれるから
お得な今、自分のおうちで囲うのもありですよー

広瀬さんの「手織りの中の手おり」、「上手な手織り」
「草木染紬(縞・格子)」、「草木染無地紬」をお召になった方の
着姿を募集しています。
もうじき工房を閉じてしまわれるので

お礼と少しでも励みになれば。。。と。
広瀬さんが 自分の織った着物を着ている人をほとんど見たことがない、と
おっしゃるので 「着姿の写真をお送りしますね」とお約束したのですが
なかなか集まらないので じざいやで購入したものでなくて構いません。
広瀬さんの紬をお召の画像をお送りいただくか
着て来て下さると さくらこが非常~~~に喜びます。
よろしくお願いいたします。

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イベントのお誘い2/19型絵染ワークショップ 半衿のお話。

今日は2/8、針供養の日です。
お針仕事の方たちが(仕事じゃなくても)
1年間お世話になった針に感謝を込めて供養するのです。
着物の仕立って 針を酷使しますものね。
硬い紬だと 針先が磨滅してしまい交換するので
1枚仕立て上げるのに10本以上の針を使うのだとか。
その針も値上げや 製造元の廃業で
良い針が手に入りにくくなっているそうです。
一事が万事・・・ですけど。
じざいやのワークショップへのお誘いです。
2/19(日)
半衿に素敵な柄を染めます。
元来、半衿は小袖の重ね着に見る衿元の美しさを
衿を掛けることによって表そうとしたことから生まれたものです。
元々は 襦袢に付けるものではなく
十二単の重ねのよう(今なら比翼衿や伊達衿)なものでした。
浮世絵などを見ると 庶民は衿の上に汚れ防止の掛け衿をしています。
それが 髪型の変化などに伴い
衿を広く抜く着方が広まり
襦袢にも掛け衿をするようになって
今の半衿の形が出来たと思われます。

江戸後期に始まったこの半衿は
幕末から明治にかけて衣装が地味になったこともあって
華やかな刺繍、友禅染のものが広がりました。
大正時代になると 一段と手の込んだ華麗なものとなり
西洋風の文様・色調のものも多く取り入れられています。
人々は競って趣向を凝らした半衿を求め
着物と同額に及ぶ高価なものも多く作られたといいます。

また 竹下夢二の女性像にも見られるように
衿元をゆったりと着付け、華やかな衿を
広くのぞかせた着物姿は
正時代を代表する風俗として忘れられません。

小さなスペースに季節や好きなものを詰め込んで
着物を楽しめる半衿って凄いです。
季節の柄ごとに着物や帯を買いそろえることは出来ませんが
半衿なら可能ですね。

今回の半衿の柄は こんな感じで
趣味の三味線や 季節の花、可愛いいきものたち。
このほかに 薔薇 などが追加されますので
染上りしだいご紹介します。

今回は 型絵染なので ステンシルように紙の型を使って染めるのが主ですが
この中では タンポポの柄が 「糊置き」という紙の型を切り抜くより
繊細なラインを染められる技法になっています。
糊置きは 事前に準備が必要なので 糊置きで染めてみたい方は
2/15までに ご連絡ください。

参加費は 1枚につき、型で染めるなら3000円(半衿代は別途)
糊置きの場合は 半衿込みで 5500円になります。
半衿はお持込みでも じざいやで購入(正絹塩瀬3300円)下さっても。
糊置きの半衿は 紬地なります。
作業時間は 柄や色数によりますが
桜やフキノトウなら30分程度。
糊置きの場合は 糊を水洗いして乾かすまでに1時間は必要です。
13時~17時の間の ご都合の良い時間にいらして頂いて大丈夫ですが
事前に 〇〇時頃行く、とご連絡ください。
柄が決まってましたら その旨も。
1時間に3名様以上が集中してしまいましたら
お時間を変更して頂くお願いをするかもしれません。

自作の半衿でお出かけしたら
きっと楽しいし
お友達とお出掛けなら話題になること請け合いです。
皆様のご参加 お待ちしております。
詳細は サイトのこちらにも記載しています。

先週の着物美人さんお二人。

移転後初お目見えのエマさま。
本場結城紬に紅花の帯、振袖から仕立て直した羽織で。


花織入りみさやま紬に 相良刺繍の八寸帯の 菜の花様。

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紅型と型絵染の違い。型絵染ワークショップは2/19決定

腰と脇を痛めて 帯を背負うがちょっときつかったのですが
着てしまえば コルセット替わりの帯がイイ感じに
腰を支えてくれるし
洋服と違って ほぼ屈まずに着られるし
腰回りは暖かいしで 着物ってありがたいなーと実感した日でした。

着物や帯は フォーマルもカジュアルも
大人も子供も 形はほぼみんな一緒です。
同じ形を 素材や色、柄で使い分けてるのですから
慣れないと どれがなんだか・・ですね。
その上 染や織の技法も沢山あって
どこがどう違うのやら? というものもあります。

よく聞かれるのが 紅型と型絵染の違いです。

実際見てみましょう。

黒地に赤い総絣の本塩沢(袷・仕立上がり)に
添田敏子さんの「寒椿」


茜染の真綿紬に 縮緬帯


七宝繋の本場結城紬に 紬地添田敏子帯「山桜


琉球美絣(木綿単衣)に 生紬の城間栄順帯

さて。どれが 型絵染で どれが紅型?
着物好きな方には 作家の名前で分かってしまったかもしれませんね。


こちらの2つが型絵染。


こちらは紅型です。

では 型絵染と紅型染、どこがどう違うのでしょうか?
渋紙に模様を彫って型紙とし、
それを布に乗せて 糊で防染したり直接色を擦り込んだりして染める。
その工程は ほとんど同じです。

歴史的に見ますと
紅型の起源にはさまざまな説がありますが、
中国の影響を受けた型染めが、既に15世紀の沖縄には存在していました。
インドやジャワの更紗の技法、さらに16~17世紀にかけては
京友禅の技法も伝わり、色彩豊かな琉球の衣が確立していきました。

対して、型絵染め、という言葉は 1956年に芹沢銈介が
人間国宝に認定された時に 初めて使われた名称です。
型紙を使い模様を染める、というのは
江戸小紋、伊勢方、長板中型など 江戸の頃からありますが
図案、彫、染めが分業であったのを
芹沢氏が 独特の感性で一人で仕上げた功績によって、です。
遠く 琉球王朝から続く 紅型の歴史とは比べるべくもありません。

技術的に言えば
紅型はシーグと呼ばれる凹状の小刀を用いて
突き彫り、という技法で点と点を繋いで線を作るように
模様を彫っていきます。
これにより色の境が柔らかなラインになります。
また、染めには 顔料を使います。
元々が王族、士族の衣装であった紅型は
堅牢度よりも 色彩の鮮やかさ、力強さを求められたのです。
顔料の粒子は粗く、布の繊維の中まで入り込めずに
表面に付着するので はっきりとした原色に近い発色になります。
また 染める時に「隈(くま)」と呼ばれるぼかしを入れます。

これに対して染料を多用する型絵染めは
染料が布に馴染み 柔らかで深みのある色が多く
型を彫るにも様々な技法、様々な彫刻刀を使えます。
また 型紙に彫った柄を連続的に染めることが多い
紅型に対して 型絵染では
柄の1つ1つを別の型で彫り上げ
配置を変えたデザインを作ることもしやすいです。

かつては 紅型は琉球王朝で柄を管理され
染めることが出来る家も決まっていました。
柄は沖縄の風物が描かれた様式美があったのですが
現在は とても自由に様々なモチーフが
染められるようになりました。

型絵染めは
芹沢銈介の独自性を表すために作られた名称が示すように
自由で奔放な、大らかさに魅力があります。
図柄の題材も 芹沢の代表作にあるような
いろはの文字であったり 生活の中の道具や風景、
様々なモチーフが 様式にこだわることなく
自由なのびやかさと 力強さを感じます。

どちらも とても魅力的な染め物です。
特に帯は どちらでも1つあると
コーディネートの楽しみが増えます。
着物好きなら持っていたいアイテムです。

仕立上がりでお得になっています。
如何でしょう?

じざいやで人気の型絵染作家 菜之花さんの
型絵染半衿ワークショップが2/19開催決定です。
今回は いつもの彫った紙の型の他、糊置きにも挑戦できます。
今 型を作って貰っていますので
詳細は しばしお待ちを・・・
ただ 2/19,空けておいてくださいね。

天平の三纈と飯田の広瀬さん

今日は気温が上がらなくて寒い日になりましたねー
うう。。
こんな日は 真綿の紬が温かいです。
温かい紬といえば 本場結城紬。郡上紬。飯田の広瀬さんの真綿紬。
この3つがダントツだと思います。
どれも 絶滅危惧種です。
本場結城は 分業で国から重要無形文化財の指定も受けてるので
今日明日に消えてしまうことはないでしょうけど
確実に生産数が減っています。
郡上は宗廣さんが 高齢で(1942年生まれ。81歳)
既に織ることを止めていて後継者がいません。
廣瀬さんは 今日お電話しましたが
下請けの織り手さんは既に退職し 奥様と二人
染めた糸分だけ細々と織って もうおしまいにするそうです。
身体も辛いけど 目が黄斑変性症で
細かい作業が出来なくなったそうです。
お話していて うちで販売した広瀬さんの着物をお召になった
お客様の写真をお渡しすると約束しました。
以前にも送ったことがあるのですが
一番うれしい、とのこと。
廣瀬さんの紬を持ってる方~~~
お召になってご来店下さるか
着姿の画像を じざいやまでお送りください。
よろしくお願いいたします。

ちなみに 今 仕立上がりの広瀬さんの手織りの中の手織り、あります。

画像だとベージュにしか見えないかもですが
茜や蘇芳を使っていて ほんのりピンクが浮き上がります。
空気を含んで ふわふわと軽いです。
上等なダウンを着ているみたいに 空気の層がしっかり保温してくれます。
ふわふわだけど 織りはしっかり打ち込まれていて
布の歪みもありません。
経糸を緩めているのに 布目が経緯しっかり垂直に交わっているのは
織る人にとても緊張と労力を強いるのです。
全国のいろんな布をみていますが
奇跡の布の1つです。
レアな廣瀬さん手織りの八寸帯もあります。
セットで少しお安くできますよー
これを着て 廣瀬さんを喜ばせてあげたくありませんか?
ぜひ~~~

今日の蘊蓄。
天平の三纈のお話です。
天平の三纈、とは
夾纈(キョウケチ)・纐纈(コウケチ)・纈(ロウケチ)です。

この3つの染色技法の名前はそれぞれの防染方法に由来しています。

まず、 夾纈(キョウケチ)の「夾」は「はさむ」という意味です。
二枚の版木で生地をサンドイッチ状に強く挟みます。
白鷹お召の板締めは糸の状態で挟みますが これは布を挟みます。
版木には穴が開いていて そこから染料を注ぎ込むことで
布に染料が沁み込み、版木の当たっている部分は防染されて柄が出来上がります。
辻が花より古い技法とされ、一度は完全に途絶えてしまい
正倉院御物の中にしか見ることが出来ませんでしたが
内田陽一郎、明司の両氏によって復元されました。

それがこちら。挟纈袋帯仕立上がりでお出ししています。

その他2つの技法は
纐纈(コウケチ)の「纐」は「しぼる」という意味(絞り染め)です。
生地を糸で括ったり、縫ったりする事で防染をする染色です。
現在でもよく見る絞り染のことです。

纈(ロウケチ)の「」は「蝋(ろう)」という意味です。
蝋を熱で溶かしたものを生地に着けて防染する技法です。
布に蝋を着けるには色々な方法があります。
蝋を筆に着け、水墨画の要領で柄を描いて染色する技法は「蝋描き」。
バティックは独自の危惧を開発して蝋を布に垂らして線を描きます。
現在は「ろうけつ染め」と呼ばれる技法です。

三纈の中でも 纐纈、蝋纈は今でもよく目にしますが
狭纈を見ることはほとんどないと思います。
とても難しく熟練のいる技法なのです。
板で防染された部分が白く浮かび上がり、
滲まないように注意深く染料が注ぎ込まれます。

友禅が出来るはるか以前、
布に美しい模様を付けることは 人々の憧れであり夢だったことでしょう。
それを実現するために どれほどの苦労があったことか。
透かし彫りにした板で上下を挟んで透かしの部分に染料を注いで染める。
原理は単純ですが
挟む圧力や染料の量や粘度など研究を重ねたことでしょう。
蘇った古代の技に心奪われます。

山崎世紀さんの 纐纈茜染着物 に 纐纈の袋帯を合わせました。

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伊勢崎銘仙を羽織に。

今日から仕事始めの方も多かったのではないでしょうか。
お正月も一段落。
朝ごはんが お雑煮からパンになりました。
お正月肥りを解消しなくちゃ。。お正月、着物をお召になりましたか?
昔は お正月には子供たちはウールのアンサンブルを着せてもらって
近所で凧揚げや羽根つきをしたもんですけどね。
いや、私の時代は もう羽根つきじゃなくて
バトミントンをした記憶があります。

父は仕事から帰ると自宅ではウールの着物に兵児帯の人でした。
近頃はウールも見かけません。
見かけないといえば 銘仙もですが
年末に お客様と銘仙の話をしていたら
銘仙が1つ残っているのを思い出しました。

伊勢崎銘仙です。

白地に桜と菊が おにぎりみたいな囲みの中に咲いています。
周りに葉っぱがあるので 花in花のデザインなんでしょう。

このまま着ても可愛いですけど
(帯は紫濃淡に織り上げた単衣八寸帯
これ、羽織にすると可愛いです。
単衣の羽織にして 春・秋用に。

着物は 真綿の横段紬。 (初売りで40%OFF 118800円になっています)
帯は 相良刺繍の花兎八寸。(初売りで半額 70400円になってます)

この帯が 結構可愛いです。荒磯もあります。
花兎、と言いましたけど いわゆる有職紋様の花兎とはちょと違いますね。
もう一つは。。竹が入ってるのは解るのだけど
刺繍をした百亭工房の方に聞いても
先生の図案にあった、ということなので。うーん?
ここで ちょっと銘仙についての蘊蓄を。
長いので 興味のない方は飛ばしてくださいね。

銘仙は江戸時代の終わりごろに
養蚕農家の自家用着物がはじまりとされており、
このときはくず糸で織られるのが一般的で太織りと称されていました。
経糸の本数が多く緻密なので、
「目千」「目専」と表記されていたことから
「銘仙」になった、とも
明治20年ころから太織は「めいせん」の名前で販売されはじめ、
明治30年初期に東京三越で販売された際に、
「産地それぞれが責任を持って優良品を選んだ」との意味から
「銘撰」の字が当てられ、
その後に「撰」が「仙」に変わり「銘仙」となったともいわれます。

大正時代に解し織(ほぐし織)というテクニックが生み出されたことで、
銘仙の模様の表現の幅が広がりました。
解し織は、並べた経糸をそのまま仮織りして柄を型染めした後で、
仮織りに用いていた緯糸を抜き解し、
再び緯糸を通して織り直す技法です。
緯糸を解きながら織っていくので ほぐし織、です。
捺染絣の一種です。

解し織の登場により、柄や色使いが多種に増え人気を博していきます。
自家用の普段着から お洒落着、お散歩着として愛されていきました。

以前は日本全国のさまざまな場所で銘仙が織られていましたが、
現在ではほぼ足利・桐生・伊勢崎・秩父でわずかに生産されています。

足利銘仙 / 鮮明度の高い質感が特徴
足利は、昔から織物の産地として有名であり、
大正時代、技術の近代化を進めて織物産業で隆盛を誇りました。
昭和初期には有名画家のデザインが加わったことで斬新でモダンな図柄によって、
足利本銘仙を仕立て上げ、庶民の着物として生産高日本一の大ブームを起こしました。
その結果、日本橋の一流百貨店などで取り扱われるようになり、
銘仙黄金期に一頭地を抜く名声を獲得し隆盛を極めたのです。

 

伊勢崎銘仙 / 大きな草花模様、絣柄が得意
利根川の舟便に託されて江戸で人気の出た織物は
明治、大正にかけて銘仙と呼ばれ全国的に愛用されました。
伊勢崎銘仙の特徴は、絣柄の技法です。
「併用絣」と呼ばれる、経糸緯糸を同一の型紙で染めた絣糸を作り、
柄に合わせて織る技法を用いることで、
大胆で鮮やかな柄を表現したり、また色数の多い柄を織り出すことができました。
その後、手括りの絣、板締め絣、捺染絣などの
多種多様の絣糸の技法を駆使した絣模様を絹の風合いを生かした織物とし
昭和50年には伝統工芸品伊勢崎絣として指定され、
銘仙の楽しく美しい色柄を残しつつ、生地の風合い、強度を改良しました。

 

桐生銘仙 / 絣柄と小柄が特徴
生お召の産地である桐生銘仙はお召糸(強撚糸)を使用して
シボのある生地に織り上げられていました。

秩父銘仙 / 玉虫色に光る質感と縞模様
秩父地方の地形は山々に囲まれていることから稲作は難しく、養蚕業が盛んになりました。
野良着として生産された「太織(ふとおり)」と呼ばれる織物が生産され評判になり、
「鬼秩父」と呼ばれ庶民の普段着として普及していきます。
庶民に愛されると同時に、緻密で堅牢という織物の特質から武家にも重宝されるようになりました。
さらに、「太織」は「秩父銘仙」と呼ばれるようになり、
引き継がれた伝統と改良された技術により、
明治中期から昭和初期にかけておしゃれ着として広く普及し最盛期を迎えます。
1908年(明治41年)、
坂本宗太郎氏により特許取得された「解し捺染(ほぐしなつせん)」の技法が開発されると、
大胆でデザイン性のある柄が全国的に人気になりました。
秩父銘仙は平織りで裏表がないため、何度でも仕立て直しができ、
最後はオシメや雑巾までにまで使い回しができる織物として愛されたのです。

 

八王子銘仙 / 変わり織りが得意
カピタン織、という綾織のような地紋のある変わり織が特徴でした。
しかし現在、八王子銘仙の着物の話を聞くことがありません。
八王子織物は時代の変遷において、銘仙からウール織物に変わったそうです。

 

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春大島に秋結城。今は秋も大島

今日の横浜、日中は15度を超えるくらい。
つい先日まで 15度だと寒い~~とか言ってたのに
今日の15度は ポカポカでした。
慣れとは恐ろしいもんですね。
慣ればかりではなく 室内は20度くらいに設定してますし
電車もバスも暖房が入っています。
実際 温かいんですね
昔は 春大島に秋結城、とも言われ
大島のちょっとひんやりした感触や
光沢感が 冬には寒そうに感じるので春から着て
結城の真綿のほこほこ感は秋から冬のものとされていました。
でも 今、この季節に大島紬でなんの違和感もありません。
というか 今、大島着たいです。
軽くて 動きやすく 雨にも強い。
大島って 昭和のおうちには大抵1枚はあって
母から、祖母から、叔母さんから頂く機会も多いんですね。
だから、自分で買うというより
貰ったのがある、という方が多いようです。実は大島紬、ピンキリです。
かつて 高度成長期に20万反もの生産数を誇っていました。
それがここ数年(コロナ前から)4000反を切っています。
それでも 本場結城の10倍ですが
手引き糸の手くくり、地機の本場結城紬と
締め機で一度に16反もの絣を作れる大島紬とは比べるべきもありません。

昭和に大生産量を誇っていた大島紬は
機械織りもありますし 絣の難易度のバリエーションも多彩です。
それらを 把握、説明できる呉服屋も今は少なくなりました。

じざいやnote  1.大島紬について

2.マルキ、って何?

      3.ヒトモト・カタス
興味のある方はお読みください ↑
小難しい話は置いておくとして。
今日のコーデは大島紬2つです。
まずは 仕立上がりの本場大島紬を使ったコーデ。
こちらの大島は 何十回も泥染をくりかえしたものでえ
その手間に見合った 上質の細い糸を使っています。
薄くしなやかで しっとりとした風合い。
妙にぴかぴかした光沢ではなく しみじみと糸の内側から光ります。
かつて 母の憧れであった大島紬とは このようなものだったはずです。
仕立上がり本場大島紬 雪輪。 只今2割引きになっています。反物で88万ほどのもの。
帯は 山形産繭の手引き真綿とキビソ糸を使った茜染八寸帯。
赤は女度を上げてくれます。
茜の赤は日の丸の赤。心が温かくなる赤です。
小物を合わせてみました。

茜の個性に負けない 紫と深緑をプラス。

もう1つの大島は カジュアルで気楽な大島紬。

パステル多色のストライプ大島紬。 只今3割引き中。
帯は 仕立上がりの黒地に大輪の水玉の花。

餃子バックを持って どこに遊びに行きましょう?

すぐにお召頂ける仕立上がり品、追加しました。
こちらからどうぞー
今日はお客様から ご主人様お手製!のケーキ、オペラを頂きました。

溶けましたー


ロウケツ染小紋の不二子様と 臭木染の芝崎さんに丹波布帯の五右衛門様。

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