単衣の季節がやってきた!本塩沢に本爪掻綴れ帯。着物美人さんはオオアリクイ帯~

朝方の雨が上がって 青空にはならないものの
単衣にちょどよい気候でした。

あっという間に5月も終わりに近づき
本格的な単衣シーズン突入の季節です。
とっくに単衣着ていますけどね。

単衣といえば本塩沢。
サラサラとした肌触りが蒸し暑い時期に心地よい風合いです。
そこに 本爪掻き綴れを合わせました。

 

薔薇の帯留はまさに今が旬!
元町界隈 薔薇が満開です。見にいらして下さい~

この綴れが とてもオシャレです。
まず、色使いがいい。
色の切り替えがモダン。
盛夏以外の3シーズン、10か月お召頂けます。
張りとしなやかさの調和がよく、締め心地の良い帯です。
柄が緯一本で ハツリがありませんので 織るのが比較的楽で
その分お値段もお安くなっています(税込み198000円 本かがり仕立込)
明るめの黄色に水色の組合せ、ちょっとだけ薄紫。
いろんな色の着物に合います。
縞の位置をずらすことで イメ―ジが変わりますので
いつも同じ帯、という感じになりません。
小紋から紬、単衣にも袷にも。
小物使いで 季節感をプラスしたり 上品にもキッチュにも。
ヘビロテの帯になること間違いなし、です。
お勧め~~~ じざいやにあるのは24日の月曜まで。
ご決断ください!


今日は嬉しいお客様が。
じざいやフルコーデでです。
グラデーション大島に オオアリクイの型絵染帯。
オオアリクイ帯を作った時、ジンベイザメより「なんで!?」と言われたものですが
帯になるとやっぱり可愛い。
「〇〇のモチーフで帯作って欲しい!」のご要望がございましたら
お気軽にご相談ください。
貴女の夢をかなえます。

小千谷縮にフルーツ型絵染帯。締変化でこんなに変わる。

よく降りますねえ
もう雨もまん防も飽きました。
青空の下、お出かけしたーい!
ワクチン接種が始まって 1日も早くコロナが終焉しますように。
ワクチン予約、なかなか取れないけど
今日新しく2種類が承認されたので 接種人数が増えるといいですね。
ワクチン打つの怖い気もしてましたけど
自分も周りの人も守るためには一番手っ取り早い方法だと思えるので
自分の番が来たら早く打ちたいです。
でも 年内に打てますかね??

夏には 少しは落ち着いて着物でお出かけしたいですよね
今年はきっと、絶対、お出かけできると信じて
夏帯新作作ってきました。
コロナに負けない元気をもらえるビタミン帯です。 夏帯 フルーツパラダイス
小千谷縮は これまた元気なビタミンカラ―の絣縞。 呉服の日でお安くなってますよ~~


このコーデで 小物(今回帯締めだけ)変化させてみます。

ライムグリーン帯揚げ×ライムグリーン帯締め。
たぶん、一番普通に 誰でもがしっくりくる組合せ。帯が弾けてる分、抑えが効いています。

帯締めをピンクにするだけで こんなにスイート。
若々しくうきうきする組合せ。

じざいやコーデ。紫です。あえて三部紐で濃い色の面積を少なくすることで暑く苦しさを回避。
キリっと1本、紫が入ることで全体が引き締まりました。これなら大人の女?

美味しそうなフルーツ、可愛いのでじっくり見てください~


スイカの、2切れだけの赤が効いていますね。
前には 高級白イチゴ、淡雪が。
帯から元気をもらって コロナを撃退しましょう

じざいやのメールマガジン、今までの配信元を来月で止めることにしました。
改めて こちらからご登録頂けると嬉しいです。
通販サイトのメルマガなので ご登録いただきますと新製品やセールのお知らせも
届くようにすることができます。(不要ならメルマガだけの登録もできます)
https://jizaiyasakurako.stores.jp/signup?redirect_uri=/
よろしくお願いいたします

ジンベイサメがやって来た!綿麻に型絵染夏帯=ジンベイサメ=

大雨の被害が出ている九州方面の方々にこれ以上被害が出ませんように。。。
横浜も雨が強くなってきました。
花粉症と一緒で 雨だとウィルスの飛散が抑えられて
コロナの拡散を防いでくれるならいいのだけど。

雨の中、型絵染作家のナノハナさんが新作を届けてくださいました。
ずっと描いて欲しかったジンベイサメです。
じゃじゃん!

大きなジンベイサメが大好きで 沖縄の美ら海水族館や大阪の海遊館で
ぼぉ~~~と いつまででも眺めていられます。
来世は ジンベイサメでもいいかも・・・。

夏の薄い絹地です。
オーガンジーほどではないですが
極薄の生成り色で糸が細く繊細なのにちょっと節もあって
麻や夏紬に。絽や紗にも。型絵染夏帯、ジンベイサメ

じざいやでは 綿麻に合わせてみました。 呉服の日特価でお安くなっています。


垂れにいるのは お食事中の口を開けてるジンベイさん。

世界最大の魚類(20メートルにもなります)にして 食べ物はプランクトン。
平和な魚なのです。


前にはマンボウ。(まん延防止等重点措置じゃありませんよー)
これまた 初めて生で見た時には その姿にビックリでした。
マンボウも結構大きいです。フグの仲間なんですよ。
横から見ると大きいけど厚みがなくて不思議。

暑い夏でも ジンベイザメやマンボウのように悠然としていたいですね。


離れた小さな目が可愛い・・・・

週末は梅雨の晴れ間みたいです。
マンボウに会いにいらしてください。
呉服の日でいろいろお買得になっております~

雨の日には木綿が良く似合う。芝崎さんの木綿にチャンチン染帯。

雨ですねー
こんな日は 木綿の単衣。
館山唐桟に型絵染の帯を着ています。
今日は インスタライブのお試しで2分ほど配信してみました。
間が取れなくて難しいですね
次回は もう少し内容を考えてちゃんとしたのを配信できるよう頑張ります=
シナリオ作った方がいいのかな?

呉服の日が近づいてきました。
お買得がいろいろですよ~
通販で お出かけしなくても買えます。
画像だけで分からないのは お気軽にお問合せください。
zoomでのご説明もいたします。
コーディネート相談なども受け付けております。

今日のコーデは 芝崎さんの藍木綿に チャンチンの帯で。


手織りの木綿の柔らかな風合いが身体に優しくフィットします。
絣もシンプルで街着として使いやすいです。
白と藍のコントラストに清潔感があって ちょっと小寒い雨のふる今時分にぴったりです。
帯は 紬のチャンチン染。
斜めの柄どりに動きがあって面白いです。
なんの花か分からないのも 春でも秋でも使えて嬉しいです。


お知らせを1つ。
今 巷で大人気のファスナー衿襦袢、き楽っく。
私の襦袢も もうずっと10年以上 き楽っくなのです。
半衿付けが嫌いなので。私が使い始めた時より すごい進化していて
特に新作の夏物が優れものなのです。
麻ではないのに 涼感素材で涼しくて洗えて。
そして半衿付けのストレスなし!

お袖と衿を自由に取り換えられるので
じざいやオリジナルのお袖を作ってカスタマイズできるようにします。


こんな替え袖を作ろうと思います。
そして 無地に型絵染もやりたいなーと。
じざいやオリジナル半衿の型を袖口や振りにワンポイントで。
楽しそうでしょ!? 楽しいですよ、絶対。

替え袖を作るのに1か月ほどかかるので
詳細は追ってアップしていきますね。
お楽しみに~~

呉服の日セール 夏物を中心にいろいろお買得に。

関東も梅雨入りしそうな空模様です。
大雨の地方の方 大丈夫でしょうか・・・
5月半ばで梅雨入りだなんて 本当にどうなってるのでしょう?
その分 夏も早く来るのかな。
梅雨が長いのも嫌ですけど 夏が長いのもなぁ。
秋が長ければいいのに。

呉服のひの5/29に イベントしようと思ったのですが
緊急事態宣言の今、無理にしなくても
明けてからの方が 参加頂きやすいかな、と思いまして。
6月に 半衿付けや採寸、お直し相談など
仕立士さんを交えての予約制相談会を開催したいと思います。
半衿が綺麗に付けられない、サイズが変わってマイサイズを測り直したい、
頂きものの着物を仕立直しや帯や羽織にリメイクしたい などなど・・・
お悩みごとのある方は ぜひ。
日程&詳細は後日改めまして。
こんな悩みがあるんだけど・・・のご相談はいつでも こちらからどうぞ。

ワクチン接種が始まって
この夏には 着物でお出かけを沢山楽しめるようになっていますように。
呉服の日に向けて 夏物を中心に
529の数字を入れたお買得品を沢山作りました。
特価品コーナー をご覧ください

セットなら お仕立代も半額に!

丸四角紬に パグ帯。 絶対お出かけが楽しくなりますよー

チェックの小千谷縮に 真向きの金魚。 夏まで待てませんねー。
この小千谷縮は透け感が少ないので6月からどうぞ。

ピンクのみじん格子 に 上田紬の八寸帯  セットで105800円(税込み)
セットなら仕立半額ですから 仕立上がり2点で(みじん格子は単衣仕立) 13万ポッキリです。

まだまだお買得がいっぱい!
通販も 実店舗も コロナ明けの着物生活を応援しています!

呉服の日特価で小千谷縮や綿麻が52900円!本綴が見られるのは来週まで!

蒸し暑くなってきましたね
梅雨が近づいているのでしょうか。
今年はきっと6月には夏物を着ています。
夏着物の準備は大丈夫ですか?

5/29の呉服の日
先行セールで まずは小千谷縮、綿麻、麻八寸などを
52900円均一で放出します。
今年の夏は 小千谷縮でお出かけしましょう。
コロナのワクチン接種も始まり 夏にはお出かけできるようになる、と信じて。

この夏、こんなコーデなら暑さも忘れられそう。

越後型の綿麻(52900円)に 麻の縞八寸(52900円

品綴れ展は23日まで。
しっとりとした風合いをぜひ お手に取って確かめてください。
本物の爪掻き綴れ、それも フォーマル系ではないものは
なかなかお目にかかれないと思います。
金銀の入らない爪掻き綴れは 紬に小紋に、単衣に袷にオールマイティです。
1本あれば 様々なシーンで活躍してくれます。
持ってて良かった、と思える帯です。
この機会に一生もの、と呼べる1本を
京都の職人により手かがり仕立でお仕立いたします。

こんな柄もございます。
本物の中の本物、見る価値触る価値ありです。
着物好きなら 知っておきたいですよね。

トルコ桔梗

 

うさぎ丸紋

帆船

 

輝洸

松葉菱

ぶどう唐草

まだまだ紬にピッタリな幾何学模様などいろいろございます~

綴帯の仕立方について。 コーデは芝崎さん・薔薇小紋・小紋に本綴れ

昨日は雨で小寒い感じでしたが
今日は朝から 蒸し暑いですねー
5月だけど袷なんか無理っ
でも もう5月も半ばなんですね・・・
コロナに振り回されて 何もしてない気がするのですが
日々の早いこと、恐ろしいほどです。

5月は 毎年恒例の5/29.呉服の日がやってきます。
今年は 529に合わせて
52900円、 152900円 252900円・・・・の
呉服の日特価を出します。
そして イベントやります!
予約制で
半衿付け実演&コロナでサイズが変わった!?マイサイズの採寸。
詳細は 日曜日にブログ、ライン、メールマガジンで配信いたします。
ご予定空けてお待ちください~

そして 今日の綴れコーデです。
金糸銀糸の入らないものは紬にも合わせられます。

芝崎さんのギンガムチェック熨斗目に 松葉菱の本綴れ。


今が旬!の薔薇の刺繍小紋には 雪輪うさぎの本綴帯。


雪輪から覗いてるうさこが可愛い~~~
 

小紋には 凝った幾何学模様の本綴れ。

この本綴れの帯の仕立ですが
八寸帯なので 芯を入れずにかがります。
その時に 本綴は密度が高く、針が通りにくいので
耳から内側2番目の経糸を引き抜いて 隙間を作り、
その隙間に針を針を通し、糸が見えないようにかがります。
かがる時の糸は耳から引き抜いたものを使ったり、別の糸こともありますが
普通の帯をかがる糸よりも太く丈夫な糸を使います。
手かがり仕立と言いますが
この仕立が出来る職人さんも少なくなりました。

昨日お話した 単帯の反端の「スカラ仕立」は
かつて綴れの最盛期には「スカラ屋」と呼ばれる スカラ仕立専門の職人さんが居たそうですが
今では その職人さんも途絶え、
綴れ織のメーカー社長が受け継いでいるのが唯一の技術になります。
反端を三つ折りにすると地厚の綴れはごろつきますので
単のまま、スッキリと綺麗に見えるスカラ仕立。
滅多にみることが出来ませんので 一度見にいらして下さい。
本物の綴れの 感触も覚えて頂きたいと思います。

 

 

フォーマルに使える唯一の八寸帯、本綴れ帯。復活した本綴れ単帯について。

本綴れ(爪掻き綴れ)。
まず、綴れ、という織り方があります。
綴れとは本来、織上がりの生地に
経糸(たていと)が見えない織りの組織のことで
織る時に 緯糸(よこいと)を反幅より長く使って織り込み
(具体的に言いますと 緯糸の杼を通すときに
斜めに飛ばして緯糸の長さを多くします)
筬で打ち込んだ時に余った緯糸が経糸の間で
折りたたまれるように経糸を覆い隠します。
その断面図がジグザグのつづれ折りの山道のようなので
つづれ織り、と呼ばれたものです。
ですから 爪掻綴れでなくても 無地の帯地でも綴れが存在します。

綴れで柄を織る時には
まず 柄の図案を経糸の下に置いて
その図の色彩の色ごとに 色の数だけ縫取杼という
小さな杼を用意します。
普通の織物のように 反物の耳から耳へと
緯糸を通すのではなく
例えば 白地に赤い花の柄でしたら
白糸の杼で赤い花の柄の始る部分まで通し
柄の始まりの分部から赤い花をはめ込むように
赤い糸の縫取杼で織り込みます。


花の部分が終われば まだ白糸で織ります。
柄によっては 一列の緯糸上に何色もの色が使われ
そのたびに縫取杼を持ち替えて織り進む
細かい作業です。
この細かい作業で こまかい柄を織るのに
爪先に刻みを入れて爪でかき寄せるので
爪掻綴れの名があります。

絣のように先に糸を染め分けて柄を織り出すのではなく
糸ごとに違う糸で織られるために
色と色の境目に接点がありません。
この部分に糸が渡らないための隙間ができ
それを「羽釣(はつり)」と呼びます。

本綴れは織る職人さんが糸を作ります。
色の指定はありますが 職人さん各々の感性で色糸を作ります。
その糸はかなり太く、しっかりしているので 本綴れは八寸でしっかり肉厚な地風に織り上がります。
帯の中で 唯一、八寸でもフォーマルに使えるとされています。(柄によります)
それは 正倉院宝物の中にも残された歴史ある織物であり、
手間暇のかかった重厚な織物だからです。

その中で 本綴れの単帯 は昭和30年代まで
夏の正装用の帯として使われていました。
どんなものかと言いますと 生地は透けない本綴れで
長さが袋帯寸法ですが 裏が付いていない「単」なので
二重太鼓でありながら 裏地のない一枚仕立の帯となります。

昭和の中ころまで 盛夏の清掃帯として「つづれ単帯」が普及していましたが
新しく「絽綴れ帯」が開発され、夏の帯として普及し始めたことにより、
単帯の使用頻度が低下して 平成に入るころには全く生産されなくなりました。

生産されなくなった大きな理由として
「つづれ単帯」は特殊な「スカラ仕立」で仕立てるのですが
「絽綴れ」の普及により 「スカラ仕立」を行える職人がいなくなってしまい
生産しても仕立てて完成させることができなくなってしまったのです。
また 単衣の時期の帯として 絽綴れや 絽名古屋帯、絽袋帯などが開発生産されるようになり
綴れ単衣帯の需要も薄れてしまったことも理由になりました。

このスカラ仕立を復活させたのが 本つづれ勝山の勝山氏です。
これが スカラ仕立。

長くなったので スカラ仕立てと本綴れの独特な仕立方は 明日のお話にいたしましょう。

単の袋帯、綴れ単帯が こちら。

帯を保護するために 文庫、と呼ばれる 紗の生地で覆っています。

コーデの画像は色が飛んでしまいましたけど
単衣時期にふさわしい 爽やかな淡いミントグリーン地です。
業平菱を金糸銀糸を使い仕上げた格調高い帯。
留袖まで使えるのですが じざいやには留袖も色留も訪問着すらなかったので
小紋に乗せてしまいました。

夏の新作 フルーツ三昧帯! 日本の唯一の技術スカラ仕立とは?

なんだか 気温が下がりましたね
ホットカーペットを切ったので猫たちが恨めしそうな顔でした。

今日は 日本でただ一人の技術者の「スカラ仕立」について
お話しようと思ってたのですが
夏の新作帯が染め上がったので まずはそちらのご紹介を。

夏帯ですからね、透けます。ええ。
芯が入る九寸名古屋なので実際のお召の時には ここまでスケスケではありませんけど。

元気なフルーツがいっぱい。
二切れだけある 赤いスイカがポイントです。


爽やか!
元気貰えますよー

前には斜めに ちょっと乱れて並んでるのが可愛いです

友禅みたいに見えますけど 型絵染なんです。
お太鼓の キウイの種だけ手で描いたそうですけど。スイカの種は型です。

そして 「スカラ仕立」がこちら。
単帯は太鼓裏お引き返しがなくて 手先も垂れ先もむき出しになります。
そこを3つ折りにしてかがるのではなく
平なまま、糸が見えないように綺麗に始末してあるのです。
単帯と スカラ仕立については長くなるので 明日詳しく!
スカラ仕立だけではなく 爪掻き綴れ独特の本かがりについてもお話いたします。

今日の着物美人さんは フルーツ帯を染めて下さった型絵染作家のナノハナさん。
次の帯は ジンベイサメですよ!~ 乞うご期待


白大島に ムガシルクを織り込んだ権田さんの帯で。

爪掻き綴の特徴は?

入院していたパソコンが戻ってきたのですが
何故だか まだ不調でして・・・
自宅から連れて来てるパソコンも だましだまし使っている状態で
更に ipadご昇天。
さてさて・・・

そんな中、爪掻き綴れ到着です。
爪掻き綴れ・・・本綴れ、とも言います。これもま絶滅危惧種です。
ほぼ中国産に押されて 国産は1割程度だと聞いています。
国産の本綴れの風合いはしなやかで締まりがいい。
中国産のは 段ボール紙みたいにガチガチか
逆にふにゃふにゃで締めにくいようです。

本物を触ってその感触を覚えてください。
1つ1つ手織りで その人の癖が出てしまうのも本綴れなので
織った人ごとに微妙に風合いが違います。
また 同じデザインを織っても 色の作り方は織る人に任されているので
出来上がりが微妙に異なるのも面白いです。

その本綴れ、
柄の色ごとに 小さな杼を使って織るのですが
経の色と色の堺には糸が渡らない、という特徴があります。
なので 色の境目には「はつり」と呼ばれる隙間ができるのです。
丁寧は仕事は その「はつり」に糸を掛けて隙間を繋ぐ手間をかけています。

白と緑、 緑と茶の 色と色の経部分に隙間があって そこを所々繋いでいるのが判ります。

また 本綴れは柄が裏表同じです。
ただし糸の処理を裏側でするので 裏には糸が飛び出しています。
万が一、お太鼓を汚してしまって 裏まで汚れが通っていない場合は
裏表を返して 裏に出ている糸を表側に引き出して
今までの裏を表として使うことが出来るのです。
これは 他の織にはない大きな特徴ですね。

他にも 経糸が見えない織り方、とか
いろいろ 綴れの蘊蓄はあるのですが
明日は 日本に一人しかいない、という
「スカラ」仕立について と 今はほとんどない「単帯」についてお話いたします。

どんな柄でも1つづつ織れるのが本綴れなので
こんなのもあります。