明るい時間が長くなって 1日がたっぷり使えるような気がしてきました。
実際24時間なのは 変わらないんですけど。
フキノトウが出ていて 梅が満開で 春は目の前です。
春を実感できれば 初夏は駆け足でやってきます。
単衣の季節の準備は今からでも早くはないですよ~~
去年 着れなかった分、今年は単衣も夏物も思いっきり楽しみたいですよね。
単衣と言えば、本塩沢。
サラリとした風合いは単衣のためにあるようなもの。
流水や唐草やトンボなどの 絣で柄になったものもありますが
じざいやの推しはいつも 蚊絣。
一番細かい蚊絣が織り上がって参りました。
この細かさを織れる織元も今はごく僅かです。
遠目には無地に見えるほどですが
地色と絣の色が相まって無地ようで無地でない、深みを生み出します。
今回は3パターン織ってもらいましたが
その中から 今日ご紹介は 薄いブルーグレー地に緑の絣。
なんか グレーの絣っぽく写ってしまいましたけど 実際は結構綺麗なグリーンです。
浅倉広美さんの刺し子織入り絣帯「ラムネ」を合わせました。
この帯も ラムネ、という名前のように爽やかで可愛くて 適度な張りがあって着姿が綺麗な帯です。
本塩沢はかつて塩沢お召と呼ばれていましたが
1976年にで「本塩沢」として伝統工芸品に指定されてからは 本塩沢が正式名称になりました。
強撚糸を使わず シボのないものが塩沢紬です。
このサラリとした風合いの正体は 粒々と立ち上がった沢山のシボ。 ではこのシボ、いったいなんでしょう?
シボのある生地は 他にも縮緬やお召し、紬や麻では縮があります。
これらの共通点は 強撚糸という強い撚りを掛けた糸を使って織られいること。
糸に撚りを強くかけると チリチリにちぢれてしまって 織ることが出来ません。
それを濡らして引き伸ばし、糊で固めて 緯糸とします。
織り上がったものを 湯のしにかけ 糊を落とすと 強撚糸の性質が蘇って縮み、 生地に皺を創るのですが
その皺がシボの正体です。
撚糸には 右回転の「右撚り」と左回転の「左撚り」があり、
どちらか一方だけ使って織り上げ、 糊落としをすると 不揃いで大きく縦に皺ができます。
小千谷縮、近江縮などの麻(苧麻)に多く用いられます。
一方 本塩沢や御召、縮緬の場合は
右撚りと左撚りの強撚糸を 交互に織り込むことで 皺が細かくなります。
(結城縮みは 縮みと呼びますが織り方としては 御召と同じ様に交互に右撚り、左撚りの糸を織り込みます)
又、縮緬では 右撚りと左撚りを一越づつ、交互に織り込んだものが 「一越」と呼ばれ、
二越づつ織り込むと「二越」です。
越数が多いほどシボは荒くなり、 一番大きなシボのものは鬼縮緬とも呼ばれるどっしりとした冬の生地です。
一越は凹凸の少ないシボで浜縮緬など春秋や単衣にも使われます。
本塩沢やお召し、縮緬は濡れると強撚糸の縮もうとする性質がよみがえり 生地が縮みますので
雨に弱いとされています。
実際、私もガードをしていない単衣の本塩沢でゲリラ豪雨に出会い 歩きながら身丈が縮んでいく、という経験をしました。
防縮加工かガード加工を強く、お薦めします。
濡れて縮むという弱点さえなければ 本塩沢は本当に単衣の強い味方です。
温暖化が進む今 1枚持っていたい紬の1つです。
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